1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/23(木) 23:10:14.01 ID:9t9EZYNQ0
俺やってなかったけどアカウント作ってのぞいたらワロタwwwwww

どーやら元彼より好きになる人は二度とあらわれないらしいwwwwww
1番好き大好きらしいwwww
俺の記事見かけなくてワロタwwwww

いま元彼のことが1番大切らしいwwwww
もらった手紙とかには俺しか見てないって書いてあるのにwwwww

ずっと一緒がいいとか言ってましたがwwww
なお元彼には別れた日に中出しされた模様wwwww

腹立たしすぎwwwww
体はいいからとりあえずやれるだけやるwwwww

41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/23(木) 23:29:50.82 ID:9t9EZYNQ0
今日泊まりに来てるから下着うぷの時間かなwwwwww

44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/23(木) 23:32:17.05 ID:9t9EZYNQ0
風呂入ったチャンスwwwwww

1

2

すたいるばつぐんwwwww

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/23(木) 23:44:00.96 ID:9t9EZYNQ0
すまない、パンツはどうやら風呂で手洗いして洗濯機に入れる派みたいだwwww

71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/23(木) 23:46:21.25 ID:9t9EZYNQ0
付き合い始めてもうすぐ一年wwww
小倉優子をちょっときつくした感じでかわいいんだwwwww

タイプすぎてパンツにぶっかけて写真におさめるのが趣味になりましたwwwww

もとは変態じゃなかったけど、ほんとに顔タイプだし体えろいから最近パンツはいてブラつけてオナニー三昧wwww

俺の方が最低すぎワロタwwwww

85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/23(木) 23:52:44.84 ID:9t9EZYNQ0
やはりビッチだよなwwwww
3

きれいなもんやwwwww
4

97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/24(金) 00:05:33.08 ID:dDZSUZwm0
着替えもセクスも隠し撮りしてる俺最低すぎワロタwwwwwww

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1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2013/05/19(日) 23:07:22.16 ID:QLOf9s5P0
需要あるなら、私のオナニーも方法かいていく
あっ女子限定ねwww
1

スペック晒すわww
155,50,D 23歳
黒ギャル
フリーターしながら、オカルト板に入り浸り中www

趣味
オナニーwww

23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2013/05/19(日) 23:22:32.81 ID:QLOf9s5P0
信じてないっぽいから
ほい
2

35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2013/05/19(日) 23:33:28.95 ID:QLOf9s5P0
ほい
3

37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2013/05/19(日) 23:34:33.59 ID:wk0AduEL0
可愛くないブラだね!

42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2013/05/19(日) 23:37:46.09 ID:QLOf9s5P0
>>37

うっせー!お前のち○この色よりマシ

さてと、お前らに、バイブの使い方おしえてあげっから
バイブ苦手な女の子も、気持ちいオナニー教えてあげるよー

51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2013/05/19(日) 23:47:58.31 ID:QLOf9s5P0
まず、一番最初にかったのはこの3つー、
安かったから一緒に買った
4

まず、バイブ苦手な子は、自分が入り口派か奥派か、ちゃんと認識したほうがいいかも、
私は入口付近がすきだから、バイブをカリの大きさできめてる
あと、ちゃんとローションは塗ったほうがいいよ!

ちなみに、マジ超ブスな男でもカリが出かければ無問題www0

バイブの感想としては、このバイブはどれも一緒だったかなー、
でも初めてだったから、それでけで興奮していた印象・・・
カリが大きいから一応イく事はできました。

61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2013/05/20(月) 00:02:21.32 ID:LLSFUFzj0
最近買ったのが、これ
6

ECSTICK

これが私が持ってる中で一番いいやつ、
使いかたとしては、
7

こんな感じでズボンの上から当てたりして、
自分を盛り上げてから、入れるー

Gスポット系のバイブは初心者にいいかもね
安心して使えるかも、、男も女も

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2013/05/20(月) 00:22:39.53 ID:LLSFUFzj0
何も質問ないようならそろそろおちるかな~

それじゃダンディなおじさん達、付き合ってくれてありがとうー
明日も仕事がんばってねー
8

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1:名無しさん?:2013/02/10(日) 17:20:25.00ID:SyVe8UQV
すぺっく
俺: 大学生 海外に1年間留学して今年の1月に帰国
普通の顔してると思う。
彼女: 同じ所に留学してた19歳
いかにも中国美人

留学行って3ヶ月くらいたったころ、
語学学校で大量の新入生を受け入れるのに、
生徒からもボランティアを募っていた。

もちろん英語で全部対応する訳だから
いい訓練になると思って参加した。

その当事はなにかと女に飢えていて、
可愛い子でも見つかればいいなあなんて思っていた。

んで、見つけたのがその子(以降ワン)
ワンちゃんは新入生じゃなくてボランティア側の子だった。
ワンちゃんともう一人の中国人の女の子(以降ヤン)
ととても仲が良かった。

もちろん速攻で仲良くなってその2人と連絡先交換とかした。
その夜も一緒にクラブに行こうとか言われたけど、
ちょうど別件が入っていたのでやめた。

その3日後くらい、
あれはちょうどオリンピックの開会式の日だった。
仲の良かった男友達が2人いた。
1人は中国人(ジャイ)でもう一人は韓国人(ナム)だった。
んでそいつらと一緒に大学内にあるパブ(巨大スクリーンつき)に飲みに行った。

パブには、ワンとヤンも開会式を見に来ていて、
その流れで一緒に飲むことになった。
(ちなみに留学先は18歳から飲酒喫煙okな)
そのときからちょっとずつワンのことが好きになり始めた。
なんたって天真爛漫でかわいい。

開会式の選手行進で国旗だけみてその国の名前当てるゲームを、
ワンとナムと俺でやったりしていた。

そこから俺たちの距離はだんだんと近づいてきた。
毎週末授業の疲れを取りに夜遊びして、
それが結局疲れになって月曜日ばてばてとかけっこうあったな。

ワン・ヤン・俺・ジャイは特に仲良くなって、
図書館とかで勉強するのも一緒につるむようになった。

そんな中風のうわさでこんな話をきいた(ジャイから聞いた)

ワンとヤンにはそれぞれ好きな人がいるらしい。
ヤンはジャイを。

そしてワンはナムのことが好きだという話だ。

この時はさすがに俺・・・ってなった。
でもプライドの高い俺は「おもしろ!」みたいなこと言って、
第3者を貫こうと思っていた。

ワンにもそのことを直接聞いてみたら、
ナムのことが好きだと言っていた。
「ナムに言っちゃおっかな―」みたいにいうと、
本気で起こりながら「No!」とかいうからまた可愛いなこいつとか思った。

そもそも女に飢えていたと言っても、
ただいやらしい気持ちしかなかったので、
仲の良いワンやヤンには特別な気持ちみたいのはあまりなかった。

ただ残りの留学生活が4ヶ月くらいしかなかったから、
このいい関係が帰るまで続けばいいのになあなんて思ってた。

でもある日、ワンにとってよからぬことが起こる。

ワンに起こった悲劇。
それはナムにはほかに意中の女性がいることが発覚したこと。
そのときばかりは普段天真爛漫なワンも結構沈んでた。

だから俺・ジャイ・ヤンで一生懸命励ましたり、
テキーラ祭りで酒飲みまくったりした。
次第にワンもその事実を受け入れるようになってきて、
前と変わらずに笑うようになっていた。

ある夜のこと、ナムが
「今夜でワンには諦めてもらうから、直接俺が話するわ」
みたいなことを言い出した。
突然言い出したので、何か酷いことをワンに言ったりしないだろうかと
俺は内心かなり不安だった。

みんな親友みたいな感じだったから、
ナムのその行動でみんなの歯車がずれたりしたらやだなとか考えた。

ていうかワンはそのころにはとっくに諦めていたと思うんだが、
ナム的にはしっかりとけじめをつけたかったらしい。

そこでジャイが意味不明のテンションMAXに陥るwww

「2人のあとをつけよう!wwww」

なんかやけにテンション高かった。
ように見えたのは逆に俺が必要以上に不安がってるせいかもしれない。

結局なんかそのテンションの高さに負けて、
2人の後をつけることにした。

ナムはその場所としてパブの外にある席を選んだ。
時間はたしか9時くらいだったかな。
外はもう暗くなっていた。

俺たちは2人からは絶対見つからないような暗がりから
その様子を息を潜めながら観察していた。

そのとき突然ジャイが変な声を出した。

「jvんhfd!!!!!」

2人はどこからか変な声がしたので、
あたりを不思議そうにきょろきょろ見渡していた。

ジャイはこの時点で爆笑wwww
もちろん声は潜めていたが。

特にワンのほうはかなり怖がりなので、
結構おびえているように見えた。

さらにジャイの嫌がらせは進む。
今度はワンの携帯に非通知で電話をかけた。

ワンは電話に出るが、ジャイは何もしゃべらない。
ワンは「こわいよ・・・」みたいな感じになっていた。
そしてジャイは無言のまま電話をきった。

ジャイはここでも爆笑ww
なんか俺も逆に楽しくなってきちゃって、笑いをこらえていたww

そして15分くらいそんないたずらを続けた。

飽きてきたジャイは「そろそろ潮時かなww」
と言って姿を見せようと言ってきた。

俺もまあネタばらししなきゃまずいだろうなと思って同意した。

ジャイの作戦は、あたかも偶然そこを通りすがったみたいに振舞うこと。

2人のほうに歩いていき、
「あれ!?こんなとこでなにしてんの!?!?!」
みたいなくさい芝居をしながら話しかけた。

2人はその瞬間納得して、
「お前らだったのかよ!」みたいな感じだった。
ワンは少し安心したような感じだった。

で4人で寮に帰る途中で、
俺はさりげなくと言うか不躾と言うか、まあどうだったかを2人に聞いたw
そしたらナムが、
「まあ・・・・な・・・」
みたいな感じで答えたので、やっぱりナムは直接、
自分にはほかに好きな人がいるということを伝えたのだと分かった。
ワンも「まあ分かってたしねー」みたいなことを言っていたし、
俺が不安に思っているようなことは今後も起きないだろうなと思って安心した。

ここまでの俺はやっぱりあくまで第3者で、
ワンに対して特別な感情は無かったと思っていた。

そんなこんなしている内に、学期末となり、
ワン・ヤン・ジャイで毎日のように図書館に通って勉強した。

そして学期が終わって1週間程度の休暇が始まった。
それを機に俺たちの生活はがらりと変わってしまうのだった。

その第一のきっかけとなったのが、
ナムとジャイが付属の寮を退寮して、
近くのシェアハウスに引っ越してしまったことだ。

ほとんど一緒にいた友達が寮を出てしまい、
俺やワンはとても寂しくなった。

俺とワンはこのころ特に仲が良くなって、
2人で部屋でDVDを一緒に見たり、
パブに飲みに行ったりするようになった。

そして第2の事件はそのころ起こる。

俺は他の男友達とナイトクラブに繰り出すことになって、
ワンとヤンにも一緒に行こうと声をかけた。

二人ともおkしたので、
待ち合わせ時間になって2人を待っていると、
ワンだけやって来た。

聞くところによると、ヤンはおなかが痛くて来ないことにしたらしい。

ということで俺・男友達4人くらい・ワンの面子で行くことになった。

「女の子、私1人じゃん・・・」みたいなことを
ワンはぶつぶつ言いながらちょっと不機嫌な様子だった。

クラブに着いて、まあ各自踊ったり酒飲んだりタバコすったりと
楽しい時間を過ごしていた。

俺はワンを誘った身分として、しかも女の子一人だったので、
なるべくワンから目を離さないように一緒に過ごしていた。

そこに俺の友達の一人、コロンビアから来たエルナンデスくんが来た。
エルナンデス君は背こそは俺(172)よりは小さいものの、
顔はとてつもないイケメン。しかもマッチョ。
彼が俺たちの歯車を大きくずらすことになった。

ワンはエルナンデス君に夢中のように見えた。
少なくとも俺の目にはワンの目がハートになっているように映った。

そこで俺はなんとなく本能的に危険を感じた。
そもそも俺はエルナンデス君のことは良く知らないし。
このまま2人を放っておいたら危ないことになる。

そして俺は彼からワンを守る責任がある!ww
みたいな事を思った。

俺のことをすこし書くと、
非童貞ではあるものの、色沙汰関係は苦手で、
こういうときにワンを守るためにどうしたらいいのか全く分からず、
2人が楽しそうに一緒に歩いているのを、
ドラクエ歩きで追跡することにか出来なかった。

そしてチャンスがやってきた。
ワンがトイレに行ったとき俺とエルナンデス君は2人で
ぼーっとみんなが踊るのを眺めていた。

なんか彼にガツンと言わなきゃ!
よし言うぞ!よく聞けよこの糞イケメン!

・・・なにを言ったらいいんだ・・・・

そんなことを頭で必死に考えた。
やばいそろそろワンが帰ってくる。

俺が搾り出した答えは、

「お前は知っているか?ワンはセクロスが嫌いだぞ」

wwwww
俺、それ何情報wwwww

言った直後なんか自分でも意図が分からず、笑ってしまった

エルナンデス君は、なんだこいつ突然・・・
みたいな顔をしながら俺のことをマジマジと見た。

そしてただ「そうなの?」みたいなことをさらりと言ってきた。

そしてワンが帰ってきて、また俺の追跡劇は始まった。
でもだんだんこんなことしてなんになる、
本人が楽しんでるならそれはそれでいいだろ、
別にワンは俺の彼女でもないわけだし、
みたいなことを思い始めて、結局放置することにした。

そんで別の友達と外でタバコ吸ったり、ぐだぐだしていた。
でも実はこの時も心の中ではワンのことを心配していて、
(頼むから、なんもしないでくれよ、エルナンデス君・・・)
と切に思っていた。

俺は次の日朝からバイトがあったので2時半くらいには帰ろうということを、
前もってワンには伝えていた。
そして2時半になったので、ワンとエルナンデス君を探し出して、
ワンに「そろそろ帰んなきゃ」みたいなことを言った。
ワンはかなり残念そうで「もうちょっとだけ!」みたいなことを言ってきた。

俺は自分のふがいなさやエルナンデス君の突然の登場に
少しイライラしていたので、
「は?約束しただろ。明日朝からバイトだし、お前を一人にはできないよ」
と言った。
エルナンデス君が口をはさむ。
「こいつは大丈夫だ。俺が寮まで連れてく。」

お前が信用ならないんじゃああああああ!
となんだか心が燃えてきたので俺も引き下がれなくなって、
「いや、もう約束してたんだ。帰ろう!」みたいなことを言った。

そんな口論を続けていると、
エルナンデス君が妥協案を示してきた。

「よし、じゃああと30分したらみんなで帰ろう。それでいいだろ?」

こいつは俺より年下のくせに・・・
とか大人げなく思いつつもその案でまとまった。

そして30分後みんなでタクシーよんで寮に帰りましたとさ。

タクシーの中では、なんだか空気が重くなって、
みんな黙っていた。俺もワンに何か言おうと思ったけど、
言葉が見つからないまま寮に着いた。

ワンの住む寮は俺の住む寮とは少し離れていたので、
いつもクラブに行ったときは俺が寮まで送って行っていた。

この日もエルナンデス君はなんとなく空気を読んだのか、
送るのは俺に任せてくれた。

何かこの辺の心意気も結局はエルナンデス君の方が俺より勝っていて、
そのことが余計に俺をイライラさせた。

ワンの寮までの道中で俺はワンに謝った。

「もっといたかったよな・・無理言ってごめん」

「別にいいよ」

とワンは答えてくれたが、やっぱりなんか寂しそうだった。

ここまで読んでもらえれば
俺がこのとき本当はワンのことが大好きどということが
分かってもらえるだろう。

その夜部屋に戻った俺は、
ようやくその気持ちを理解し始めていた。

やべえ、ワンのことが好きになってしまった。

でもそれを理解したくない自分がそこには確かにいた。
理由はいろいろある。

以前にワンとそういう話になったことがあった。
「俺君は彼女作らないの??」

「実はこっちに来る前にメンヘラの彼女を振ってきてるんだ。
だから彼女は当分いらないと思ってるし、
残りの留学生活も3カ月だから作ったところで辛いだけだろうな」

メンヘラの彼女がいた奴には共感してもらえるかもしれないけど、
その重さに若干トラウマさえ抱くものだ。

そんな会話をしたことがあった。
だからワンも俺は彼女がいらない人だと思っている。

その夜は一睡もできなかった。
翌日のバイトもずーっとうわの空だった。

ワンからメールが来た。

「暇だよー。今何してんの??」

「今バイト終わって帰ってきたとこ。
昨日なんか分かんないけど眠れなかったから今すげー眠い」

「おやすみー」

みたいな感じで、いつもと変わらない感じに戻っていた。

そして俺たちにはここから階段をかけ落ちるような展開が待っていた。

俺の誕生日が迫っていた。
誕生日の2日前くらいにジャイとナムのシェアハウスで
誕生日パーティーをしてくれることになった。

参加者は俺・ジャイ・ナム・ワン・ヤン、そしてあと何人か。

パーティー自体はもう考えられないほど楽しかった。
ジャイがこの日のために中国系のスーパーで買ってきてくれた、
55度の中国酒をショットで飲み始めたあたりから危ない雰囲気になってきた。
もう世界がぐるぐる回っていた。
友達が俺のことを家の中で胴上げとかしてくれた。
それで酒はまわるまわるww

あるときナムが気付いた。

ジャイとヤンがいない。
さっきまでみんなでばか騒ぎしていたのに突然2人して姿を消した。

前にも書いたけど、
ヤンはジャイのことを片思いしていた。
でもジャイには中国に愛する恋人がいる。
(毎日定時にスカイプでちゃHするくらい)
だからヤンの恋はもう終わった、というのが俺らの共通認識だったから、
俺とナムは

「おいおいおいおいおい!!!wwwwwまじかよ!wwww」
とテンションがMAXになった。

俺とナムは2階のジャイの部屋に忍び足で近づいた。

そして耳をすませば・・・

「カントリーロード(ちゅぱちゅぱ)、この道(ちゅぱちゅぱ)
ずーっと(ちゅぱちゅぱ)、ゆけばー(ちゅぱちゅぱ)」

wwwwwww
まじかよ、あいつらやってんのかよ!!?!?!?!

おれとナムはその場ですこし固まった。
そして静かにその場を去った。

パーティーの部屋に戻るとワンが

「何してたの?????」
と興味深そうに何度も聞いてきたけど、
俺とナムはひたすら言葉を濁した。

「えーーーーー教えてよーーーーーー」

「いや、お前は知らなくていいから、ほんとにwwww」

この出来事が酔った俺を狂わせたことは後になって分かった。

宴もたけなわ、パーティーはお開きとなった。
俺は自力じゃ歩けないくらいに酔っていたので、
寮の部屋までワンが送ってくれた。

寮に入る。
ワンがちいさな肩を俺に貸してくれている。
この時には自分の気持ちが分かっていた俺は、
いやらしいことを考えつつも、いやさすがにそれはできない。
こいつは恋人じゃなくてただの親友だ。

と必死に自分を抑えていた。

部屋まで向かう廊下で、
酔った俺は口をコントロールすることができずにこう言った。

「今日俺の部屋に泊っていって。」

ワンは特に間も空けずに「いいよ」とだけ答えた。

部屋に入って、服を着替えた。
そしてベッドに直行した。
ワンは俺のよこたわるベッドの端っこの方に
ちょこんと同じように横たわった。

女の子と同じベッドに寝ている。

一応童貞は卒業している俺にはその状況は理解できた。

「ハグしてもいい??」

「いいよ」

俺はゆっくりとワンの身体を抱き寄せた。

ちなみにワンは非処女。経験人数は1人だと言っていた。
エルナンデス君の件で俺の珍発言「ワンはせクロスが嫌い」
というのは実を言うと事実だった。

前に本人が言っていた。

そんなことが脳裏をよぎりつつも、
俺はことをしめやかに進めた。

「キスしていい??」

「いいよ」

最初はただのキスだったけど、あまりに抵抗しないもんだから、
普通にべろチューもした。

その後はまあ淡々と淡々と一歩一歩本番まで近づいていった。

余談だけど、この行為中に衝撃の事実が発覚。
ワンは外見結構おっぱいありそうに見える。

少なくともCは堅いだろうなあと前々から思っていた。

でもおっぱい触った時すべてを理解した。
ブラが異常に分厚いのだ。
通常のブラにももちろん多少のパッドみたいのは入ってるもんだが、
そんなのとはケタ違いの存在感だった。

実際は多分ぎりぎりBないくらいのAだと思う。

とにかくびっくりしたのはなんも抵抗しないこと。
こいつビッチかもなとこのとき始めて疑い始めた。

まあ本番の準備がすべて整ったってところで、
俺は気付く。ゴム持ってないwwww

その辺のぎりぎりの貞操観念はまだご健在だったため、
すんなりとそこで諦めることができた。

「ああ・・ゴム持ってないわ。寝る。」

実は行為中も眠さMAXだった俺は、
そう言って速攻眠りに落ちた。
ひでえなwww今思うとひでえww

翌朝5時くらい。
物音に目を覚ますと、ワンが身支度をしていた。
寝ぼけ声で

「帰るの??」と聞くと、

「うん」とだけ答えた。

「なら送ってくよ。ちょっと待ってて」

「いい。大丈夫だから。」

と言って部屋から出ていった。

その後また深い眠りに落ちた俺は、
昼の11時くらいまで寝ていた。

俺はどんなに酔っても翌朝記憶は鮮明にある人間なので、
もちろん昨晩俺のしでかした事態の大きさは分かっていた。
速攻でメールをした。

「昨日は悪かった。悪酔いしちゃったみたい。忘れてくれ」
みたいなメールだったと思う。

「大丈夫だよ。俺君は二日酔いとか平気なの??」
といつもと変わらぬ文体でメールは帰ってきた。

そして俺の誕生日の前夜。
俺の部屋でワンとヤンと0時の誕生日の瞬間を迎えてくれることになった。
7時くらいから部屋に集まって、軽く飲んでいた。

一つおかしなことがあった。
ヤンが全くしゃべらない。
もしかしたらワンがあの夜のことを話したのかなとか思ったけど、
ワンに目配せしても首をかしげるだけだった。

10時くらいにワンが洗濯機を回していたことに気がついて、
一旦部屋に戻って乾かしてくると言った。

もう夜だったので、
「みんなで一緒に行こうよ」と俺はワンに言ったけど、

「いいよ。すぐ戻ってくるから。誕生日に間に合わなかったら死んで詫びるよwww」
みたいな感じだったので、まあ大丈夫かなと思ってそのままにした。

そして部屋に俺とヤンのふたりきり。
俺はジャイの件でヤンはビッチだということを認識していたため、
なんとなく警戒しつつも、なんで今日は静かなのかを聞いてみた。

「なんか今日元気ないよね。なんかあったの??」

「いや何もないよ。ただちょっと疲れてるだけ」

「そうなんだー。いや何かあったら何でも言ってね」

みたいなことを話していた。すると突然ヤンが言った。

「俺君ワンのことが好きでしょ」

図星だった俺は「えっ・・・なんで?ww」
みたいにきもい返事をした。

ヤン曰く、
「あたしは俺君より年上だからね、経験が多いの。」

ここでいう経験は多分セクロスとかより人生経験みたいなものかなと思った。
ちなみにヤンはたしか24歳くらい。見た目は16くらいだけどwww

「だから俺君のこと見てると分かるのよ。」

「じゃあ別にワンとのこと何にも聞いてないの??」と聞くと、

「やっぱりなんかあったんだwww」とニヤッとした。
やられた、カマかけられたww

そして俺はヤンにワンとの間に起こったことを、
自分の気持ちも含めて洗いざらい説明した。

ヤンはこう言った。
「だからあたしは今日は静かにしていようと思ったの。
なんだか2人のことを見てると自分が邪魔者のように思えてきて。
あたしも女だから、やっぱり少しそれは見てて傷つくのよね。」

「いや別に俺らはそんな特別じゃないし、みんな仲良くしたいだけだよ」

「そういうわけにはいかないの。あたしの心が無理って言ってる。
だからこれからはあなたたちと距離を置こうと思うの。」

俺はイライラしていた。
ヤンのことも普通にいい奴だと思ってたけど、
この時を境にこいつのことを
ただのプライド高いくそビッチとみなすことにした。
だってそんなの勝手すぎるやんw

ヤンはこうも言った。

「ワンはまだ19歳でしょ。彼女はやっぱり心のどこかで、
チヤホヤされたいって思ってるの。
たくさんの男に言いよられる自分が好きみたいなね。
あたしもワンくらいのときはそういう風に思ってたから。
ほら、このまえのエルナンデス君だってそうよ。
あのあとワンはあたしに『エルナンデス君マジかっこいい』
みたいなこと言ってきたわ。」

は?何この女言いだすの?
自分が最盛期すぎたおばさんだからってひがんでんの?

とか思ったけど、その言葉は確かに心に響いた。
ワンは俺を「たくさんの中の一人」っていう風に認識してて、
だから俺と寝ることも抵抗しなかったのかと合点もいってしまった。

そしてヤンは俺の部屋から去っていった。
俺には彼女を止める意思が消えうせていた。

それから10分くらいしてワンが帰ってきた。

「ヤン、体調悪いから帰るって」

「そうなんだ。だから機嫌悪かったのかな・・」

「かもね。」

それから0時を迎えるまではたわいもない話を2人でしていた。
頭の中ではヤンから言われた言葉がぐるぐると回っていた。

俺は「たくさんの中の一人」かあ・・・・

そして俺は21歳になった。
ワンは一人で俺に「HAPPY BIRTHDAY」を熱唱してくれた。

「こんな時間まで一緒にいてくれてありがとうね」

「ぜーんぜんいいよ。俺君はBEST FRIENDだからね!」
とか言ってくれたけど、親友かあ・・などとさらに気分は塞がってきた。

「帰んないの??」と俺はワンに聞いた。
ヤンも帰ってしまったし、俺と2人でこんなして飲んでても
なんとなくつまらないかなとか思った。

「まだいいよー」

「いや帰った方がいいよ」と俺は少し強めに言った。

「え?帰ってほしいなら帰るけどwww」
どこまでも天真爛漫だな、こいつはとか思った。

「そういうわけじゃないんだけど・・・
ほら、この前みたいになったらよくないだろ?」

「ああ・・まあ・・・」
ちょっとどんよりとした空気になる。

今日で全部にけりをつけよう。
そう決心した俺は、

「あのー言いたいことがあるんだけど、びっくりすると思う。」

「恐い話じゃなければ・・・」

「恐くはないから聞いて。
まあ・・・その・・・あれだ。お前が好きだ。」

「!?!?」
ワンはびっくりしていた。でも俺の目には「ついにきたか・・・」
と言っているように見えてしまった。
それもこれもヤンの余計なひがみのせい・・

「知らなかった・・・」

(嘘つけ、知ってて弄んだんだろ・・・)

「まあ・・・それであたしとどうなりたいの??
俺君は彼女いらないって言ってたよね・・・」

馬鹿な俺はそこまで考えてなかった。
とにかく自分の想いを伝えて、
それですべて終わりにしようと思っていたから。

「んーそれは分からん。でもこれだけは言っときたい。
ワンはかわいいから周りにいつも男が寄ってくると思う。
でも俺はそういう男の中で№1になりたいんだ。
それが付き合うとか付き合わないとかは別としてね。」

ワンはちょっと困ったような顔をした。

「えーよく分かんないよ。俺君はあたしと付き合いたいの??」

まあやっぱりそこが気になるよなああ
とか思ってうーんうーん言っているとワンはこう続けた。

「あたしがナムに振られた後、俺君とすごく仲良くなって、
好きになったこともあったよ。
でも、俺君は彼女いらないっていうし3カ月で帰っちゃうし、
って思って親友っていう道を選ぼうと思った。」

そうだったのか・・・知らんかった・・・
そうなると判断は俺に委ねられているようなものだった。

もし俺がここで付き合わずに親友のままでいるとするだろ。
そしたら付き合うということと何が違うんだろう。

セクロスか?この前は酒で醜態をさらしたが、
こんなにも好きな子にそんなことはもう2度としないと心に誓っていた。
だから違う。ただ帰るまでの時間を楽しく過ごしたいだけだ。
そしてその楽しいという感情はワンといるときが一番感じる。

俺はワンに伝えた。

「付き合いたい。前はああ言ったけど、
今はお前のことを誰よりも深く愛するって決めてる。
3カ月経った後のことは分からない。
先のことなんて誰にも分からないだろ。
でももしワンがおれと一緒にいることで幸せを感じれて、
そんで俺もそれが最高の道だって思えるなら、
俺はワンと付き合いたい。」

留学行ってから気付いたこと。
英語だとどんなくさいセリフ言っても、
意味が間接的に頭に入ってくるからか、あまり恥ずかしくないんだwww
でも今書いてて死ぬほど恥ずかしいなwww

ワンは「分かった」とだけ言ってものすごく考えていた。

普段は天真爛漫でいつも華やかな顔をしているけど、
このときはとても深刻そうに何度も「うーん」と言いながら考えていた。

逆に俺はとてもすがすがしい気持ちだった。
もう言いたいことは全部言ったし、
結果がどうであれ後悔はなかった。

ワンはこう言った。

「今まで付き合った人に振られる第1の理由って知ってる?
あたしは性格がこんなだから男の親友みたいな人がたくさんいるの。
もちろんそういう人たちとの間には特別な恋愛感情はないし、
でもそういう付き合いもすごく大事にしたいって思ってる。
でも今までの彼氏はそれが耐えきれなくてみんな消えてしまう」

俺は答えた。

「それはワンの気持ち次第だよ。
俺がワンが俺のことが一番好きだってことが感じられるんだったら、
ワンがどんな男の人と仲良くしようとも気にしない。」

それは正直な気持ちだった。
でものちのちこれですこし苦しむがwww

結局ワンはその日は答えをくれなかった。

その次の夜、あの彼が再びこの話に絡んでくる。
それはジャイでもナムでもなく、
エルナンデス君だ。

その晩喫煙所で煙草を吸っていると、
たまたまエルナンデス君と一緒になった。

最初俺は気まずさしか感じてなかった。

まあ英語だし、「最近どうよ?」とか「何吸ってんの?」
とかの常套会話はしてたけど・・
そしたらまたもやエルナンデス君に口火を切られた。

「俺たちはもっと話さなきゃいけないと思うんだ。」

俺は内心くやしかったが、負けじと
「ああ」みたいになるべくダンディーに聞こえるように答えた。

そして外は寒いのでエルナンデス君の部屋で話すことにした。

部屋に入るとエルナンデス君は
真っ先にFBで彼の彼女の写真を見してくれた。

おいおいおいww彼女いんのかいwww
彼女は彼と同じコロンビア人でいかにもといった豊満ボディだった。

まあ社交辞令的に「きれいじゃんww」みたいにいうと
「だろ!?!!?マジ最高だぜ!!!」とテンションがMAXになった。

「彼女の写真なんて普通は他人に見せないんだけど、
お前には見せとこうと思ってな。
お前はあのワンだかトゥーだかって子のことが好きなんだろ?」

おまww名前くらい覚えとけってww
このときからかすかに、
(もしかしてエルナンデス君て馬鹿でいい奴???)
という思いが芽生え始めた。

エルナンデス君は続けた。

「お前がナイトクラブで『彼女はセクロスが嫌いだ』
とか抜かしたときは、お前のこと頭おかしいやつかと思ったぜww」

「やめろwwはずかしいww黒歴史ww」

「いいか。好きな女がいるときは絶対に好きって言っちゃだめなんだ。
好きって言ってしまうと女はキープに入る。ああ、こいつはいつでも遊べるなって。
そうじゃなくてひたすらに自分に惚れさせるんだ。」

こいつ・・・ただの17歳じゃねえ・・・

「たとえばこの前のナイトクラブでいうと、
お前は俺たちのことをドラクエみたいに追っかけて来たよな。
あれをワンはすごい嫌がってたぞ。
お前はワンの親じゃないんだからな。
そうじゃなくて放しとくんだよ。そうすればワンは『あれ?』って思うから。
でも絶対に目を離しちゃだめだ。
何かあった時はお前が身体を張れ。
それも気付かれないように。
だからお前はあの時あんなクレイジーなことを言うんじゃなくて、
俺に『あいつは俺の女だからなんか手出したら鼻の骨折ってやるからな』
って言うべきだったんだ。」

「もちろん俺は彼女がいるから変な気持は全然なかった。
ただ向こうがひょいひょい着いてきたんだ。」

イケメンはやっぱり見えてる世界がちげえなと思った。
俺が女だったら確実に股開くレベルの男だよエルナンデス君。

だから俺はその作戦を実行することにした。
もう「すき」って言っちゃってるからほとんど失敗なんだけど。

その翌々日くらいにワン・エルナンデス君を含めた大勢の友達で
ボーリングに行くことになった。
エルナンデス君と相談して、
序盤はエルナンデス君がワンの相手をして、
俺はあたかもワンには興味ありませんみたいに振る舞った。

そしてボーリングからの帰り道。
みんなでとぼとぼ大学まで歩いた。
最初はエルナンデス君と一緒にいたワンだけど、
途中で俺のところにやってきた。

「どうしたの?」と俺が聞くと、

「なんでそんな速く歩くの??あたしヒールはいてて足マジ痛い」

「ハハハ。じゃああしたからヒール禁止なー。」

「えーーーーー」
みたいに関係がこじれる前みたいに楽しく話した。
次第にワンのテンションが下がってく。

「どうしたの??」と俺がもう一回聞いた。

「何でもない。」

「はー?いえよー!」

「何でもないって言ってんじゃん!」

みたいな感じで結局寮に着いてしまった。

その夜はなんだか変な胸騒ぎがしてよく眠れなかった。
でも明け方に一気に疲れが来て、起きたら12時を過ぎていた。

メールが来ている。ワンからだ。
「一個きいてもいいですか?」

「なんですか?」

「まだ私と付き合いたいですか?」

難問キタ―!!!!
これはワンが心を決めたから来たのかなとか思ったし、
イエスと答えれば、「ゴメン」と言われそうで、
ノーと答えれば、「分かった」と言われそうで、
ここで俺は完全にヒヨッタ。
付き合わなくても今みたいに楽しく毎日が過ごせれば幸せだ
とか思って「ノー」という返事をしてしまった。

「okok」

これがメールの返事だった。
これで終わりだなって思った。
でもそこまで後悔はしておらずむしろちょっと気持ち良かった。

その日の夜、ワンからメール。

「今日ナイトクラブ行くけど一緒に来たい?」

俺は正直戸惑った。
このタイミングであのエルナンデス事件のあったクラブに??
しかもエルナンデス君はあの日の俺の行動をワンは嫌ったと言っていた。

「誰が来るの??」

「ヤンと行く。他は知らない。」

「俺に来てほしいの?」

「俺君に聞いてんの。」

「じゃあ行くよ。」

当時の俺の推理はこうだった。
ワンは俺との関係を元通りに戻したくて、
だからヤンも誘って昔みたいに遊びたいっていう風に思って
俺に声をかけたのだと。

だからもし俺がここで「行かない」と答えると、
これからは俺たちはもっと疎遠になってしまうんじゃないかと。

よって俺は行くと答えて引きずった気持ちは全部ここに捨てていこうと決めた。

ナイトクラブはかなり盛り上がった。
酒も結構進んだし、ワンもヤンも俺もそれなりにそれぞれ楽しんでいた。
ちなみにエルナンデス君はこの日はいなかった。

とくにワンは酒のペースが速かった。
テキーラショットを多分10以上は余裕で飲んでいたと思う。

俺が一人でダンスフロアを眺めていると、
ワンが後ろからとなりにやってきた。

「楽しんでる??酔ってんの???」と聞くと、
へろへろな声で「酔ってませーン」と答えた。

「俺君、一つ言いたいことがあるんだけど。」

「何ですか??」

「一つ言いたいことがあ、あるんですけどおお。」

「だから何??」

「大好きよ」

信じがたいことが起きた。

信じ難かった。ワンは酔っていたから。
だから俺はとにかく冷静で居続けた。

「分かった分かった、酔ってんだなww」

「酔ってませーン!だいすきでぅうううう!」

「はいはい」

みたいに話してた。

「踊らない??」とワンが聞いてきたので、一緒に踊ることにした。
それまではみんなで一緒に踊ったり、
みんなの中でたまに2人で一緒に踊ったりとかはしたけど、
2人きりでダンスフロアに降りて踊るというのは初めてだった。

踊っているとワンはキスをしてきた。

ナイトクラブから出た後、ワンに水を飲ましたり、
タクシーがなかなかつかまらなかったりとかで、いろいろ大変だったけど、
そんな中でワンの酔いはドンドン醒めていった。

それでもあれだけ飲んだのだから、
ワンの部屋まで付き添って行った。
もちろんあの言葉の真相を聞きたかったのもあった。

部屋に向かう途中ワンは俺にこう言った。

「今日はうちに泊まってくれる??」

「その前にちょっと話をしような」

「うん」

2人でベッドに座って話をした。

「今日クラブで俺に言ったこと覚えてる??」

「覚えてるよ。」

「俺はあのときワンは酔っぱらってへろへろだったから、
あの言葉の真意はまだ分からないんだ。いまは大分落ち着いているように見えるから、
もう一回教えてくれる??」

「俺君の誕生日の日からいろいろ考えたの。これからのこととか。
俺君の言うように3ヶ月後にあたしたちがどうなってるかなんて分からない。
でも今あたしは俺君といるのが一番幸せだから、
付き合いたいって思ったの」

「じゃあ本当に俺たち付き合えるんだね??」

「うん。」

俺は本当にこの瞬間幸せだった。

3カ月間の一緒に入れる期間でとにかく
ワンの人生の中でも1番の男になれるように頑張った。
もちろん学費を払っているので勉強を第1優先にはしたけど、
それでも毎日10分でも5分でも時間を見つけては、
ワンに会いに行った。

毎日夜3時くらいまで図書館に籠る生活が続いたけど、
週末などはいっしょに街に買い物に行ったり、
ご飯を作ったりした。

ここからは書いてもつまらんような出来事ばかりなので、
簡単に箇条書き。

・韓国人のある男(ナムじゃないよ)への異常なまでの嫉妬
・インドネシア人のこぶつきのロンドン旅行
・コンドーム破けたか!?事件
・ヤンとの間の埋められない溝
・俺、帰国便を逃す

などなど

俺の帰国日が迫るにつれて、やっぱり涙なしでは語れない話もあった。
結構本気で日本の大学辞めて、こっちの大学に編入することとかも考えた。
でも現実と折り合いつけてしまって、あと日本でばあちゃんが死んだこともあって、
予定通りに帰ることになった。

帰る前に何度も何度も何度もワンに伝えたことがあった。

「自分の気持ちに常に正直にあってほしい。
常に自分の幸せのことだけ考えてほしい。
俺はつねにワンの味方だから。
もし俺が帰った後に、いい男を見つけたら迷わずがっついてくれ。
俺ももしいい娘にあったらその娘と幸せになれるように頑張るから。
でも、付き合い始めたときから心に決めてきたことは、
ワンの思い出の中で№1になりたかったということ。
それがどうだったかはワンが死ぬ時に決めればいいからね」

そうして俺は日本に帰ってきたわけだ。
やっぱりああは言ったもののワンのことはまだ大好きで、
実は心のどこかでワンも俺のことをずっと思い続けてくれればいいのに
って思っていた。

そんなことがもし起きたら、
俺は親の反対も周りの目も気にすることなく結婚しようと決めていた。

帰ってきてからも何かとメールはしていたし、
スカイプも定期的にはしていた。

そうして帰国から1ヶ月ほど経ったときに、
中国の春節に合わせて、好きだよという風にメールを送ってしまった。
なんとなく、本当になんとなく気持ちを伝えたくなったから。

そしたらメールが返ってきた。

「俺君、ごめんなさい。俺君は本当にあたしのことを深く愛してくれた。
本当にうれしかったし幸せだったよ。本当にありがとう。」

と書かれていた。
来る時が来たか。早かったな。
と意外にも冷静に思っていた。

「大丈夫だよ。好きな人ができたんだね?」

「うん。本当に好きなの。まだ付き合ってもないんだけど」

「それを聞いて俺もうれしいんだよ。ワンが幸せに近づいてるんだから。
だから頑張って彼をゲットするんだよ。」

俺はまだまだしばらくワンのことを思い続けるけど、
彼女はまた新しい幸せを見つけれたんだなと思って、
俺もまた頑張ろうという風に思ったとさ。

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198: 名無しさん@お腹いっぱい。 2012/12/03(月) 00:55:55.84
図書館で借りた本に栞が挟まってた。
タティングレースで編んだいかにも手作りっぽい可愛いしおりは、
すごく手が込んでる様に見えたから、返却する時に司書さんに頼んだ。
俺より前に借りた何人かのうちの誰かが忘れたものだと思ったので。
「すごくきれいで勿体無いので、できれば返してあげて下さい」
「はい、お預かりします」
自分で頼んでおいてアレだけど、そんなの本来の仕事じゃないだろうに、
いわゆる文学少女がそのまま大人になったみたいなメガネの司書さんは、
愛想良く笑った。きっとこの人に預かってもらえれば持ち主に戻るって、
根拠も無く俺は思った。そういう笑顔だったね。

自分の手を離れて安心してしまい、そんな事すっかり忘れた一ヶ月後の
図書館で、司書さんに話しかけられた。
「あの栞、ちゃんとお返ししておきました」
「あー、ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ、ありがとうございました」
「?」

改めて司書さんにお礼言われたのがいまいち腑に落ちなかったが、
その理由は後で解った。
栞は司書さんが自分で本を借りた時に挟んだままにしてしまったもので、
編み物も得意な本人の手作り。その場でお礼を言いたかったけど、
利用者の情報は秘密厳守なので、ひとまず、預かったということにした
というのが真相だった。あれは素で嬉しかった笑顔だったのね。

てなわけで、その司書さんが嫁です。

608: 607 2013/01/07(月) 02:01:47.16
その頃引越した街には、なかなか広くて設備も新しい図書館があって、
そこはタダで静かで空調も快適だったから、当時なんちゃってミステリ
ファンの大学生だった俺は、金が無い時の暇潰しに良く使っていた。

通い始めて三ヶ月くらいの頃だったか、借りた本に栞が挟みっぱなしに
なってるのを見つけた。レース編みの手作りっぽいかわいい栞は、当時
編み物の知識も興味も全く無かった俺ですら解るくらい手が込んでいて、
そのまま放置するにはもったいないクオリティだった。

これはきっと、俺以前に本を借りた誰かが挟んだまま返却してしまった
物だろうと考えた俺は、できればその誰かに返してあげたいんですがと
司書さんにお願いした。その時が彼女との初対面。
愛想よく「お預かりします」と答えた笑顔がいかにも仕事できます的な
余裕たっぷりで頼もしかったから、この人に預ければきっと大丈夫って、
ちゃんと栞は持ち主の手に戻るって、俺は根拠も無くそう思った。

後で聞いてみれば、彼女がその図書館に勤め始めたのは、俺が引越して
くるずっと前だったそうで。だから、当然既に何度か顔も合わせてた筈
なのに、それ以前は存在が全く印象に残ってなかった。
黙ってるとクールな感じだが、話すと実は物腰が柔らかく表情豊かで、
見た目は清潔感のあるメガネの文系タイプっていう、それこそ思い切り
俺の趣味ど真ん中な人だったんだけどね。

さて、忘れ物を預けたこと自体すっかり忘れた一ヵ月後くらい、久々に
行った図書館で彼女に呼び止められた。
「あの栞、ちゃんとお返ししておきました」
「あー、ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ、ありがとうございました」
見た目クールだけど実は表情豊かな人だって事には、この時気づいた。

ニコニコ笑ったその時の笑顔は、愛想笑いでも一ヶ月前に話した時の
いかにも仕事できるっぽい頼もしい笑顔でもなくて、何というか子供が
誕生日プレゼントの包みを開く時の嬉しそうな顔というか、貧弱な俺の
語彙ではちっとも表現できない、とにかくすごく可愛い笑顔だった。

取り敢えずきっかけなんてそんなもんで充分だった。
ゲンキンなもので、今までその存在に気づいてすらいなかったくせに、
今度は彼女が気になって気になってしょうがなくなった。

たまに暇つぶしじゃなくて、調べものとかマジメな用事があって図書館
に行った帰り道だとかに、ちゃんと目的は果たせているのになんとなく
物足りなさを感じていたり、あるいはガッカリしてる自分に気づいて、
そういえば今日はあの司書さんいなかったなーって思ったりしてね。

それからまただいたい一ヶ月の間、仲良くなりたい一心で、暇つぶしが
目的だった筈の図書館にわざわざ時間を作っては通い詰めて、それで
何ができる様になったかといえば、仕事の邪魔にならない程度の本当に
ささやかな世間話だけ。それも貸し出しや返却のついでにカウンターで
という、彼女にしてみればそもそも誰が相手でもある程度会話せざるを
得ない状況の時のみ。まだちゃんと名前すら聞けてない。

別にそれまで女の子と付き合った経験が無かったって訳じゃない。でも、
彼女相手だと何故かとんでもなく緊張してしまい、会話が続かなかった。
自己嫌悪で凹んだね、激しく。それでも諦めなかったけどさ。

で、諦めなかった甲斐があって、そんな状態からでも更に二ヶ月くらい
経つ頃には、もう少し彼女のことを知ることができていた。

本好きが高じて司書になるくらいの読書家だけど、特にミステリとSFが
好きで、アガサ・クリスティとP.D.ジェイムズのファンだということ。

彼女が本好きになるきっかけは、子供の頃、両親の仕事の関係で海外に
住んでいた時に読んだ『いさましいちびのトースター』という本で、
これはお気に入りだったのに、日本に帰ってくる時に引越しのドサクサ
に紛れて無くしてしまっていて、それを今でも残念に思っていること。

あとついでに、これが一番重要なポイント、どうやら今付き合っている
相手はいないらしいということ。
もしかしたら俺にもチャンスがあるのかも知れないって、そう思った。

時間をかけてほんの少しずつ。自分でもちょっと笑えるくらい少しずつ
距離を縮めて、世間話と雑談の他に、小説家の名言や作品の台詞を引用
して元ネタを当てるささやかなゲームなんかができる様になる頃には、
初めて話してからもう半年以上経っていた。

貸出しを頼めば同じ作家のお勧めについて、返却に行けばちょっとした
感想や印象的な表現について。それから大学で使う資料の相談をすれば、
「何かお役に立てることがありましょうか?フィールディングさん」
「えーっと、それは『女には向かない職業』ですね」
お勧めや感想はともかく、元ネタ当てゲームなんか出し合ったところで、
引き出しの多い彼女と違って俺の正答率なんか二割位で散々だったけど、
そういうちょっとしたやり取りが楽しくて、嬉しかった。

さて、それからまたしばらく経って十二月。
仕事の合間のちょっとしたお喋り程度だったら彼女も楽しそうに見えた。
だから、冷静に、客観的に考えて、取り敢えず嫌われてるって事は無い
のでは?とは思った。鬱陶しがられてもいない筈。
でもその頃に至っても、まだ仕事中以外彼女と会った事もなかったから、
図書館の外に誘える関係になるために、その日はアイテムを用意した。

『いさましいちびのトースター』
オリジナルの原書で初版。きっと彼女が子供の頃読んだのはこれだろう。
ちょっと良い値段したけれど、これをきっかけにもっと仲良くなれれば、
こんなのは安い買い物だ。そう思った。
「たまたま本屋で見つけて、つい買っちゃったんですよ」
とでも言っておけば、クリスマスシーズンだしそんなに引かれるほど
重いプレゼントではない筈だって逃げ道も作った。
我ながらチキンでヘタレだなと今でも思うけど、何故か彼女が相手だと
一歩踏み出すのが怖く怖くて、どうしようも無かった。

その日、雪がちらほら降り始めたりしてる寒い平日の午後は、普段以上
に利用者も少なくて、俺にとっては都合が良かった。
(たまたま見つけたから、つい買っちゃったんです)
(別に深い意味は無いんです)
(確か愛読書だって仰ってたなと思って)
サラッと、あくまでも軽い感じでプレゼントしようと決めて、頭の中で
何度も言葉を反芻してたら、どうやって話しかけるか考えるのを忘れた。
彼女はフロアの奥で書架の整理をしてたから、仕事の手を止めてもらわ
なくちゃいけなかったのに、挨拶くらいしか思いつかなかった。
「こんにちは、今日は寒いですね」
「こんにちは、そろそろ(俺が)来る頃かなと思ってました」
仕事の邪魔をするのが申し訳なくて恐る恐る声をかけたのに、いつもと
変わらず笑ってくれたのが嬉しかった。良く考えたらカウンターの外で
話しかけたこと自体、その日が初めてだったんだよね、確か。

「実は、階段上る足音だけで、あの人が来たって解っちゃうんですよ」
「えーっと、それはコレット。『ジジ』しか知りませんけど」
「はい、正解です」
困らせる様なお願いなんてしたことはなかったから、そもそも彼女の
ネガティブな表情なんか知らないけど、そんなに迷惑そうな感じでも
無かったし、元ネタ当てゲームを振る程度の余裕もあるってことで、
これはチャンスなんだと思った。
「本屋でたまたま見つけて、つい買っちゃったんですよ」
「確か愛読書だって仰ってたなと思って」
「?」
”たまたま見つけてつい買っちゃった”ことを強調するために、敢えて
書店の普通の紙袋で包装してもらったプレゼントの中身を覗き込んで、
みるみるうちに彼女の表情が変わった。
「そう、これですよー、この表紙」「大好きだったんですよねー」
「うん”どこのトースターだって、僕より上手くトーストを作れない”」
「これ、本当にいただいちゃって良いんですか?」
ノスタルジーを刺激されたのか、辛うじて声こそ抑えてたけど、いつも
よりはるかに饒舌な口調になって一人で喋る彼女の様子に、俺の方まで
嬉しくなった。苦労して探した甲斐があったって、そう思った。
「どうぞ、貰っちゃって下さい」
「ありがとうございます」

かなり良い感じの雰囲気だった筈なんで、ここでもう一押しできれば、
話は早かったんだが、彼女に対してはそれができないのが当時の俺。
照れ隠しと空気の入れ替えで彼女に話題を切り替えられ、良い雰囲気は
そこで終わってしまった。
「あ、そうだ。連城三紀彦、いかがでした?」
「えっと?」
「『戻り川心中』、今日までですよね」
完全に忘れてた。本当は借りた本の返却に来た事にするつもりだった。
プレゼントの本は、あくまでもそのついでという事にする筈だった。
「それ(プレゼント)に気を取られて忘れました。明日持って来ます」
「はい、お待ちしてます」
プレゼントが効いたのか、彼女はいつもにも増して笑顔だったけど、
俺の方は久しぶりの自己嫌悪だった。家に帰ってうーうー唸るレベル。

彼女の前では見かけより意外としっかりしてる年下でいたかったから、
それまで返却期限をきちんと守って常に前日迄に返却していたのに、
それが台無しになってしまったと思った。
なにより、わざわざプレゼントを贈るためだけに図書館に行ったのが
ばれてしまっては、意味深になってしまう。

結局、その日は、プレゼントを俺が思ってたよりずっと喜んで貰えたのが
嬉しかったことと自己嫌悪の二つで頭の中が一杯になってしまい、他の
事まで気が回らなかった。

元ネタ当てゲームでのシドニー=ガブリエル・コレットの言葉は、あれが
全文じゃないってこと。その頃の彼女の勤務シフトだと、翌日は休日の筈
だってこと。俺がどんな本を借りていて、返却期限がいつなのか覚えてる
なんて、普通に考えてただ仕事熱心ってだけの話じゃないだろってこと。
そういう色々に気づいてみる余裕なんか、これっぽっちも無かった。

夜中まで降り続いて、朝になっても道路にしっかり残った前日の雪は、
今考えればそんなに大した量じゃなかった筈だけど、俺にとってはそれが
人生で三度目くらいに見た本物の雪。普段だったら家から一歩も出ない。

それでも返しに来ると言ってしまった以上、出かけない訳にも行かない。
仕方なく家を出て、何度か転びながら苦労して歩いてお昼近く、ようやく
辿り着いた図書館のカウンターに、彼女はいなかった。

”お待ちしてます”とは言われたけれど、もちろん言葉通り俺を待ってて
くれるなんて思ってた訳じゃない。司書には色んな仕事があって、彼女も
いつも忙しそうだったから、姿が見えなくても仕方ないと思った。

当時の俺的にはカウンターにいてくれないと話をする口実が無かったし、
雪道歩くもの結構大変だったし、更にその日は前日カッコ悪かったのを
何とかリカバリしたいと思ってたから、ぜひ会って話がしたかったけど、
忙しいなら仕方ない。すごく残念だけど、でも仕方ない。そう思った。

だから、返却の手続きをしてくれた同僚の司書さんに、彼女は休みだって
ことと、なのに朝からずっと閲覧コーナーにいることを、少し呆れ気味の
苦笑混じりに教えてもらったら、思わず、話かける口実を作るのも忘れて
教えられたパーティションに行ってしまった。
こんな寒い日になんでわざわざ来てるんですかって、聞きたかった。
みんなが仕事をしてるから、図書館の本を自分で借りることはあっても、
休日に閲覧コーナーを使ったりはしないって、以前言ってたからね。

でも、俺としては何か意味深なモノを期待していたその質問の答えは、
えらくあっさりしてた。
「昨日、お待ちしてますって言ってしまったので」
読んでた『トムは真夜中の庭で』にいつか見たレースの栞を挟んで、
いつもの営業スマイル。いちいち可愛いんだこれがまた。

それだけですか?って素で聞き返したら、それだけですって返事された。
プレゼントに舞い上がってしまい、翌日の休みをうっかり忘れてたって。
でも、言ってしまったからにはやっぱり待ってないとって思ったって。

いや、でも待ち合わせとかさ、時間とかちゃんと約束してた訳じゃない。
返却期限なんて一日遅れたら二日も三日も同じでしょ?その上寒いし、
雪積もってて歩きづらいし、返しに来なかったらどうするんですか?
あっさり返ってきた答えに納得できず、そう聞いた俺を彼女は笑った。
そういえば、そうですねってさ。
「でも、いつも期限はちゃんと守ってらっしゃる方ですし」
「今日は予定が無いので、一日ここで本読んでても、それはそれで」
その、恥ずかしいのをごまかす笑い方が新鮮で、思わず誘ってしまった。
「この後予定が無いなら、どこか行きませんか?お茶とか」
これ言うのに、初めて会話してからだいたい九ヶ月。
何度も言おうと思っては言えずにいたのに、その日はあっさり誘えた。
聞きたいことがたくさんあった。話したいこともたくさんあった。

雪道歩いて靴は濡れてるし、その上転んだからコートのケツなんかも
汚れててカッコ悪かったけど、そんなのは誘っちゃってから気づいた。
歩きながら足許危なくて、何度か手を引いて助けてもらったりして、
その時初めて手を繋いだんだけど、そんなのも後になって気づいた。
初めて二人で外を歩いたのが嬉しくて、俺なんか一杯一杯だった。
相手が彼女じゃなければ、いつもはもう少し上手くやれたんだけどね。

さて、自分で誘ったくせにどこに行くかも考えてなかった俺を近所の
コーヒー店まで連れていって、自分にも話があったと彼女は切り出した。
「誘っていただけて、ちょうど良かったです」
「昨日のあの本、たまたま見つけたっていうの、嘘ですよね?」
貰った時はただ嬉しくて喜んじゃったけど、冷静になったら解ったって。
八十年代に発行された洋書の初版が、探してもいないのにその辺の本屋で
”たまたま見つかる”事も、”つい買っちゃう”値段が付いてる筈もないって。

結局、俺の小細工も演出も最初から何の意味も無かった。
今考えればすごく恥ずかしい話だけど、そう言われるその瞬間まで、
相手が本を扱う職業に就いてるってこと、すっかり忘れてたんだよね。
精一杯準備したけど、俺の嘘なんてそもそも通じる筈が無かったんだ。
だから俺は全部白状した。
あの本の話を聞いた日からずっと、いつかプレゼントしたいと思って
探してたこと。どう渡せば簡単に貰ってくれるか、一生懸命考えたこと。
そればかり考えてたせいで、借りた本の返却期日を忘れたこと。
と、ここまで喋ってしまえばもう隠す意味も無いし、次はどうせこれが
聞かれるだろうと思って全部ぶちまけた。プレゼントしたかった理由。
本に挟まってた栞の持ち主を探してもらったあの日から、会いたくて、
仲良くなりたくて、話をしたくて図書館に通ってたこと。

一通り話し終わって、そこに至るまでだいたい九ヶ月というのが我ながら
ちょっと粘着質な感じがしたので、最後に、”ストーカーみたいで気持ち
悪かったらごめんなさい”って謝ったら、彼女は笑った。
「じゃあ今度は私の話をします」

あの栞を作ったのは自分で、借りた本に挟んだまま返却してしまったもの。
専用の道具を使うレースの編み方を初めて試して、練習のつもりで作った。
だから、無くしてしまっても特に気にしてなかった。
まさか、そんなものをえらく深刻な顔して”すごくきれいで勿体無い”と、
わざわざ律儀に届け出てくる人がいるとは思わなかった。

気になりはじめるきっかけは、それで充分だった。

栞が挟まってた本と同じ作者の作品を続けて借りている事に気づいたから、
一大決心をして、返却のついでにその作者の話をしてみた。
貸出し期限の前日に返却される場合が多いことに気づいたから、同僚に
お願いしてシフトを調整してもらった。
せっかく会えても、年下の、しかも大学生相手にどう接すれば引かれずに
仲良くなれるか全然解らなくて、好きな本の話くらいしかできなかった。
探りを入れる為に、時々元ネタ当てゲームに意味深な言葉を混ぜてみた。
その前の日のコレットも、じつはそういう意味だった。
「なんか、一人でぐるぐるしてしまいまして」

そんな素振りなんかちらっとも見せなかったのに、実は一杯一杯だったと
恥ずかしそうに笑う彼女を顔を見たら、全身から力が抜けた。
一人でぐるぐるしてたのは俺だけじゃなかったんだって解ったら、なんか
安心してちょっと涙出た。

それからずっと一日中好きな本の話をして、次の休日の約束をして、
そのあたりからようやくまともに付き合える様になりましたとさ。

当時俺20歳で嫁さん24歳。

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849:名無しさん@いい湯だな:2013/03/10(日) 15:07:49.07 ID:qd5twTUxO
私は今年で五十路を迎える中年です。
お恥ずかしながら女性との肉体関係は未だに一人のみ。
つまり、大学生になった最初の夏に生まれて初めて彼女が出来、初めてセックスをし、卒業と同時にその彼女と結婚したのです。
浮気や不倫などというものは夫婦の倦怠期に憧れたりも正直ありましたが、私にはそんな相手が居る訳も無く所詮は憧れで終わりでした。
会社の遊び人の上司や同僚や後輩などに風俗遊びを誘われた事も何度かありますが、勇気がなく結局1度すらも経験がありません。
この年齢になって未だ妻以外の肉体での性交はないのです。
そんな私もたった1度だけ、生の裸の女性を見た事があります。
本当に偶然なのですが妻が商店街の福引券で当てた賞品で旅行した時です。
宿泊先の旅館が混浴温泉のある所でした。
私は興味深々でしたが勇気がなく、同時に愛する妻の裸を他所の他人に見られたくない気持ちも強く持っておりました。
しかし、混浴温泉に妻と入る結果となりました。
食事の後、混浴ではない温泉へ妻と別れて入るはずでした。
ですが先程も書いた通り、偶然が襲いました。
しばらくの期間、混浴のみの入浴しか出来ないとの事でした。
何やら工事をしていたようなのです。
妻と話し合い、夜遅くなら他の宿泊客と鉢合わせる可能性や人数は少ないだろうということで深夜過ぎてから入浴に行く事に決めたのです。
そして深夜に妻と温泉に行きました。
私も妻も人生初の混浴温泉です。
いまだかつて無い緊張感をかかえて向かいました。
案の定、他に宿泊客はおらず夫婦二人きりで入る事が出来、安心して温泉の湯や開放感を楽しみました。
妻の肉体がいつも以上に美しく、セクシャルで妖艶に見えました。
この時、私達は共に三十路でしたが。

二人でのんびり並んでお喋りをしていた時です。
誰かが入って来られました。
私達は入口のほうに向いていましたので、いきなり他人の全裸が目に入りました。
私達夫婦よりも少し年上と思しきアベックでした。
男性も女性も手にハンドタオルを持ち、胸も股間も隠す事なく堂々と向かってきたのです。
私は妻以外の裸を生で見るのはこれが初めて。
その女性の胸とアソコに目がくぎづけになりました。
ふと妻を見ると、ギョロリと目を見開き、視線は男性の立派なものを見ていたように思います。
アベックは気さくに挨拶しながら湯をかけ、湯舟へ浸かりました。
慣れている様で段々近付きながら会話をしてきます。
世間話しをしてアベックは先に出ていきました。
30分くらいは居ましたかね。
妻より大きな胸、薄い下の毛、湯から出る際に後ろから見えたアソコ。
興奮しました。
部屋で妻に尋ねると、やはり男性の立派なものをしっかり見て、私以外の男性のものが目に焼き付いてしまったと正直に打ち明けました。
そしてセックスをしました。
あの女性の肉体を思い出しながら、あの女性を抱いてる気分で妻と激しく繋がりました。
多分、妻もあの男性の立派なもので抱かれている気分だったに違いありません。
今までにないほど乱れ、何度も何度もイッてました。
私も興奮止まず立て続けに3回も妻の中で果てました。
最初で最後の妻以外の裸。
あの肉体とセックスできたらと思うと羨ましい気持ちが沸き上がります。
あのアベックには私達夫婦の肉体はどう映ったのでしょうか。
本当に刺激的な想い出です。

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859:名無しさん@いい湯だな:2013/03/11(月) 19:40:42.77 ID:pK9Nw4X+O
混浴に行ったことがなく、行く予定もないけど気分を味わってみたくて彼女に頼み込み、彼女、彼女の妹、彼女の友達2人、彼女の妹の友達1人、合計5人の女の子に集まって貰い、とある旅館の家族風呂に入浴した。
びっくりしたのは5人とも真っ裸で付き合ってくれた事。
最初に俺が風呂に入り、次に彼女が登場。
そして彼女の友達2人も入ってきて、最後に彼女の妹とその友達が入ってきた。
俺を含めて6人が湯舟に。
この時点で俺は勃起してた。
彼女の妹が下ネタ好きでイケイケの性格なんだけど、話しの流れでチンチンを見せる事になった。
代わりにオッパイを見せてもらう条件で。
それで俺は立ち上がり、ビンビンのチンチンを公開した。
彼女と彼女の妹が巻いてたタオルをとり俺は大興奮。
彼女の妹が促して、彼女の妹の友達もオープン。
チンチンを出したまま仁王立ちの俺は3人のオッパイを眺めた。
みんなが出すもの出した状況に、彼女の友達2人も渋々とタオルを取る。
こんな人生初のハーレム状態に夢を見ているようだった。
まぁ、それだけで皆が期待するようなHな展開にはならなかったけども。
たた、全員のオッパイだけは触らせてもらった。
帰りに焼肉をおごって、ボウリングとカラオケをして約束していたお礼を彼女以外の4人に支払い(1人、1万円)その日は解散。
俺と彼女の同棲してる部屋に帰宅してから俺は彼女と速攻で合体した。
そして翌日、彼女に服やら指輪やら鞄など20万円もの買い物をさせられ大出費した…
宝くじのナンバーズ4でセットのストレートを当てたあぶく銭だったから損はしてないが綺麗に使いきってしまった。
あれ以来、ナンバーズは当たらない。
また一発当てたら混浴で豪遊してやろうと思っているんだが。
2年くらい前の経験談だよ。

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1:名も無き被検体774号+:2013/05/18(土) 04:06:11.66ID:v6OLL1fR0
いつも通り彼氏と映画みてた、そのままそうゆう雰囲気になってきて前戯に入った
したの方に手をいれてきた瞬間

私「まって、今日あれやねん」

彼氏はすごく悲しそうな顔をしていた

でも、キスしたり胸揉まれたりしてたしこっちもムラムラはしてた
でもさすがにナプキンを装備した陰部に触れさせるのは悪いと感じたのだ

ダメと言っても執拗に陰部を触ってくるから、もしかしてそうゆうの好きなんじゃね?と思い始めた
かく言う私はそうゆうときのそうゆうことをするのが好き

いくらむらむらしててもこっちはあの日なんだから、それを伝えた訳だし普通はもう陰部を触る必要はないでしょ?
それにも、かかわらず触るなんてこれはもしかしてチャンスじゃないかと思った

ちなみに彼とは1ヶ月付き合ってて、最近セックスはし始めたため、お互いの性癖はまだあまり理解していない

男「なー、ええやろ? なー、駄目?」

そりゃいいけど、普通は女として拒否する
し、生理なのによくこんなに来るなあと思ったけど私からすると願ってもないチャンス

私「くさいし汚いで?」
男「ええにきまっとるやん、触っていい?」
私「うん、ええよ」

あまりがっつきすぎてもあれなのでじわじわ守りの攻めという態勢

男は血の付いた陰部に手を滑り込ませて触ってくる
私は相当興奮していたのであまり自制できなかった、とうとう言ってしまった

私「お願い、、食べて、、、、」

男は困った顔をしていた
男は困惑しながらも陰部をいじり続けてた
私はとにかく「食べて、、」と囁いていたが、そう囁く度に男は困ったしてひたすら陰部いじりと冷静になると滑稽な絵図である

しばらくすると、男は「何を食べればええん、、?」と、萎えたちんぽこをしならせながら言った
私はおもむろにパンツを脱ぎ、ナプキンをはずし彼に差し出した

私「食べて」

なんと男はやる夫のAAみたいに眉毛を八の字にしてた

私「ええやん、、なあ、、、食べて、、、お願い、、、」
この時すでに興奮状態

男「いやあ、、それは無理やって、、、」この時やる夫AA八の字眉毛状態

執拗に食べてと言う私はもうなんだか訳が分からなかったが、そもそと向こうが生理中なのに触ってきたという責任もあるしそれに応えるのも筋だ

まあいきなり食べるなんて言わないよね、想定の範囲内
私はナプキンパンツをはいて男をその気にさせるため、全力の愛撫を行った
男はAVが好きだし女優の真似すりゃ余裕だ、興奮状態に持ち込んでのりで食わせればこっちのもの
このときまではそう思ってた

男は気持ちよさそうにしてる、チャンスじゃね?と思ったのでナプキンを取り外して彼の口元に持って行く、
が、かわされる

男もすごい気持ちよさそうな顔してるくせにオリモノをかわす
だから我慢出来ずに

私「なんでかわすん?!食べてよ!!」
男「無理にきまっとるやろ!!!だいたいオリモノ食うってなんやねん!!お前頭おかしいやろ?!」

なんと切れ始めたのだ

そのまま服を着て男は帰宅
最後に「意味が分からへんわ、もう別れるから」
と一言残して出て行った

あー、、、なんで食べてくれないんだろ
前の人は食べてくれたのに

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1:名も無き被検体774号+:2013/03/16(土) 03:26:06.40 ID:VOWyqJu+0
5年前、俺はバイク事故に遭った。
夏真っ只中で日差しが強い中を信号待ちしていたときのことだ。
バイクに乗ったことがある人は分かると思うが、バイクで夏の信号待ちしているときの暑さは尋常じゃない。
うなだれながらギアをニュートラルに入れ両手を話した瞬間、突然何かがぶつかってきた。
その瞬間のことは本当に何も覚えてなくて、気づけばクソ熱いアスファルトに横たわっていた。
アドレナリンが出ているからか、痛みはなかった。
それよりも、早く立たなきゃ。という気持ちが先行して頭から血を流しながら必死に立とうとしていた。

しかし、思うように足が動かない。
靭帯が見事に切れていた。
生まれたての仔牛のようにもがいているうちに人だかりができていた。
俺を轢いた車を運転していた初老の男性が焦った顔でこちらにやってくる。
「大丈夫ですか!?大丈夫ですか!?」
大丈夫なわけないだろうと思いながらも、笑って返した。
俺は救急車で運ばれた。
後から聞いた話では、車を運転していた男性は脇見をしてしまい、信号に気づかず追突してきたとのことだった。
話を聞いたときは腹が立ったが、泣きながら土下座で謝るその男性を見ていると怒りは消えてしまっていた。

「もう、大丈夫ですから・・・」
「いえ、私は危うくあなたの命を奪ってしまうところだった。本当に申し訳ないことをした。何をしても許されることではありません」
そんなことを言いながら、毎日のように万近い値段がしそうなフルーツ盛り合わせみたいなものを持ってきた。
食べきれないからと言うと雑誌やDVD、ウォークマンなどを持ってきてくれた。
退院したらふんだくってやろうと思っていたけど、そんな気もだいぶ薄れていた。
靭帯をがっつり断裂させた俺は1ヶ月以上入院することになった。
当時大学に行っていたが夏休みということもあり休学もせずに済んだ。
大事な学生の夏休みを無くしてしまうのは痛かったが。
そんなある日のことだった。

煙草を吸いに喫煙所に行くと、車椅子に乗った女の子がいた。
外見は戸田恵梨香を幼くした感じの子で、俺と同じ煙草を吸いながら、小説を読んでいた。

俺と同じくらいの年齢の子だったけど、大きい病院だったから特段何も考えず、すっげぇかわいいと思ったのを覚えている。
かわいいと思いながらも話しかけるような勇気は俺にはなく、もう吸いたくもない煙草を吸い続けて、その子をチラチラと見ていた。
その子は思い立ったように小説を閉じ、車椅子を動かしながら喫煙所を離れていった。
なんだかすごく勿体無いことをしような気もしたが、目の保養になったと思いながら俺も喫煙所を後にした。

その翌日。俺は喉が渇いて自販機にジュースを買いに行った。
その病院はソファーがいくつか並んでいるロビーみたいなところに自販機があるんだけど、昨日の女の子が車椅子に乗ったまままた小説を読んでいた。
大学生にもなりながら中二病を再発していた俺は「運命だな。ていうか、俺のこと待ってるんじゃね?」とか思いながら用もなくロビーでジュースを飲むことにした。
ジュースを飲みながらまたチラチラその子を見ていると、ふいに目が合った。
その子は微笑むわけでも睨むわけでもなく、ただ俺が視界に入っただけというような不思議な目でこちらを見た。
俺はチラチラ見ていたのを見透かされたような気がして恥ずかしくなりながらも軽く会釈をした。
するとその子はニコッと微笑み、また小説を読み出した。
そのニコッに中二病の俺は完全に恋に落ちた。

俺は耐え切れなくなり、ついに話しかける決心をした。
「・・・あの・・・」
「はい・・・?」
「・・・えっと、あ、その本おもしろいですよね。僕も大好きです」
話しかけたのはいいが話題を考えてなかったアホの俺はとっさにそんなことを口にした。
「あ、はい・・・」
彼女の読んでいた本は恋愛写真だった。
実際は映画を見たことがあっただけで、そういう小説を一切読まない俺は当然読んだことはない。
「あ、えっと・・・昨日、喫煙所にいましたよね?」
「え?あ~はい、どうしてですか?」
「いや、昨日も真剣に本を読んでたから、僕と違って頭の良い人なんだなって思って」
だから何だと言われそうな言葉しか思い浮かばなかったが、俺にとっては最高のボケだった。

「ふふ。そんなことないですよ」
また、彼女はニコッと微笑んだ。
「あの、良かったら煙草吸いに行きませんか?」
「えっと・・・そうですね、いいですよ」
そう言うと彼女は本を閉じ、車椅子を動かし出した。
俺も彼女に続き、車椅子を動かした。

喫煙所に入り、必死に話題を振る。
「あ、マルメン吸ってるんだ。僕と一緒ですね」
「あ、ほんとですね」
「そういえばおいくつなんですか?年近そうですね」
「今18歳です。高校を卒業したばっかりですよ」
「じゃあタメだ。奇遇ですね~」
「ふふっ。こんなところで奇遇っていうのも嫌ですねww」
「あ、そうだ。ここ病院だwww」
最初は会話がいまいち盛り上がらなかったのを覚えている。
コミュ障ではないが、人見知りの俺にはハードルが高すぎた。

「あ、これってもしかして新手のナンパですか?」
「はい?いやいやいや、そんなんじゃないですってwwwww」
「どうだろう。そうやって色んな女の子に話しかけてるんでしょwww昨日もここで女の子に話しかけてるの見ましたよww」
「え?なんで知って・・・っていやいや、知らない女の子に話しかけたのなんて初めてですよwww」
「あ~なんか本当に焦ってないですか?ww」
「ちょwwからかわないでくださいよww」
恵梨香はめちゃくちゃいい子だった。おかげで予想以上に話が盛り上がった。

「あの、お名前教えてもらえますか?ちなみに僕は1といいます」
「私は恵梨香っていいます。」
「地元はこの辺なんですか?」
「いえ、実家は田舎ですww専門学校に行くために田舎出てきたんです。でも、この前車に撥ねられちゃって・・・こんな生活してるんです」
「僕もそうですよ。バイク乗ってたら事故に有って・・・早く歩きたいですww」
「私もそう思いますww」
「あ、そうだ!!もしよかったら退院したらこの辺案内しますよ!!地元は少し離れてますけど、けっこうこの辺も詳しいんですよ
「あ~やっぱりナンパだww」
「いや、だから違いますってwwwあ、っでもたしかにナンパだww」
「ふふ。俺さんっておもしろいですね。いいですよ、アドレス交換しましょう」
そこでアドレスを交換した。
あまりにもうまくいきすぎて怖かった。

それからは、かなり多くの時間を一緒に過ごすようになった。
喫煙所に行く前は必ずメールして一緒に行かないか誘った。
誘われることもあったが、俺が誘うことの方が多かったと思う。
ちなみに、当時未成年だった俺達だが、病院では何も言われなかった。
担当医の人はたばこはダメだよーと言いながらも暗黙の了解てきなところがあって何も言ってこなかった。
余談だが、医者からはタバコは吸わない方がいいけどせめて吸うならアメスピと言われ続けた。でもアメスピは好きになれない。
一緒に喫煙所に行ったり、待合室で話すうちに彼女のことで分かったことがあった。

まず、彼女はよく笑った。
でも、何というか、微笑みと笑いでかなり境界線がある感じ。
冗談を言って笑ってくれることはあったけど、微笑というか・・・苦笑いではないんだけど、ほんとに微笑んでいる感じ。
自分でも最高のボケをかましたときだけ見せてくれた爆笑は本当に心から笑ってくれている気がした。
普通の人でも微笑みと爆笑の違いはあると思うけど、彼女は人一倍それが際立っていた。
そして、彼女の両親は共働きで他県に住んでいることもあり、なかなかお見舞いに来れていなかったようだ。友人も大学の友達だけのようで、あまり病院で他の人と会っているところを見なかった。
俺は地元も近かったのでほとんど毎日違う友達がお見舞いに来てくれていた。
恵理香がうらやましいと言ってくれたのを覚えている。

そして、恵理香が退院する日がやってきた。
俺の退院も目前に控えていたが、恵理香の方が三日程早く退院した。
退院の前日、夜に二人で喫煙所に来た。
俺は、連絡先を交換しているとはいえ、もう会えなくなるような気がして怖くなっていた。
この時点で俺は恵理香に完全に恋してしまっていた。
「退院おめでとう。明日は朝から出るんやろ?」
「うん。今までありがとう。明日は時間できそうにないかなー」
「そっか。今度は事故に遭わんごとせんばww」
「そだねwwね、初めて話したときの約束覚えてる?」
「ん?なんかしたっけ?」
「自分から誘ったじゃんww」
「あ、案内するやつ?覚えとるに決まっとーやんww」
実は、半分は諦めていたところがあってこの件には触れないようにしていた。

「よかったwwちゃんと連れていってねww」
「うん。約束な。俺も退院したら連絡するけん」
そんな会話を交わし、彼女は退院していった。
退院当日は俺も最後の検査なんかがあったりして、見送りはできなかった。
俺も無事に退院した翌日、恵理香にメールした。
内容ははっきり覚えていないが、どうしてる?てきなメールだったと思う。
すぐに返信が来てうれしかったことははっきりと覚えている。
それから、メールや電話を繰り返し、地元案内をする約束をした。
当日、俺はどこを案内するか必死で考えた。
ほとんど徹夜に近かった。

当時俺はその周辺では珍しく、10代で車を持っていた。バイトした金で知り合いから格安で購入した軽自動車だったが。
その土地柄、車を持っている友人は数えるほどだった。
最高のドライブコ-スを考えた。
海が綺麗な土地だったので、海が見える展望台や、夜景が有名な山にも連れて行く計画を立てた。
案内するという名目だったので、観光地なんかもリストに入れていた。
とあるショッピングモールで待ち合わせをした。
再開した瞬間、私服の彼女を見て緊張がさらにピークに達した。

もはや恵理香が天使に見えた。
恋は盲目なんて言うが、そんな次元じゃなかった。周りのものが視界から消え去った、そんなレベルだった。
「戸田さん、足は大丈夫?」
「昨日雨降ったとき痒かったww」
「それ分かるわ、、、痛いってか、痒いよねww」
「ねー。今日はどこに連れて行ってくれるの?」
「行ってからのお楽しみってやつやなwww」
そこからいろんな場所を回ったが、恵理香のリアクションの一つ一つがかわいかった。
すごーいとか、きれいとか、当たり前のリアクションかもしれないけど、かわいかった。
最後に夜景が有名な山に行った。

地元じゃ知らない人はいないだろう。県外からもよく観光客が来るような場所だった。
「すごい綺麗だね」
「うん。でも思ったほどないよなww」
「ちょっと!!雰囲気壊さないでよww」
夜景を見る横顔を見ていると、俺はもう我慢できなくなっていた。
「ねえ、戸田さん」
「なに?」
「ちょっと真面目な話していいかい?ww」
「あらたまって何ですか?ww」
「戸田さん!!」
「はいww」
「初めて話したときから、好きでした!!お付き合いしてください!!」
「・・・はいww敬語ww」
そう笑いながら、恵理香は俺の手を強く握った。
かすかに、震えているような気がした。

この告白のときの会話だけは一言一句間違えてないと思う。
そのくらい鮮明に覚えている。
幸せを実感した瞬間だった。帰り際、家に送って、恵理香の家の近くでキスをした。
軽い、唇が触れ合うだけのキス。
なんだか、神聖なものに触れるような気がして、それ以上は俺にはできなかった。
そして、次の日から恵理香からの連絡がパッタリと途絶えた。

メールをしても返事がない。
電話をしてもお留守番サービスに繋がるだけだった。
俺は、恵理香を探した。
恵理香のアルバイト先にも顔を出したし、家に行ってみたりもした。
でも、恵理香を見つけることはできなかった。
何もやる気が無くなり、学校にも行かなくなった。
もしかすると、ただ遊ばれただけだったのかもしれない。
それならそれでもよかった。もう一度話をしたかった。

恵理香との連絡が途絶えて、一か月ほど経ったある日、俺のバイト先から連絡が入った。
一人暮らしで親からの仕送りがほぼなかった俺は、バイトが生命線だったためバイトだけは真面目に行っていた。
「もしもし・・・お疲れ様です」
「ああ、1君、お疲れ」
電話の相手は店長だった。
店長は嫌われ役なんてよく言うが、この店長は厳しい部分もあったが皆から好かれていた。
「今日ね、かわいい女の子が1君を訪ねてきたよ」
すぐに恵理香のことかな?と思ったが、淡い期待を持つのはよくないととどまった。
このとき、俺は恵理香に飛ばれたものとばかり思っていた。

「どんな人ですか?」
「んーすごくかわいい子だったとしか・・・」
「そうですか・・・」
恵理香のことは考えまいと思っていたが、正直恵理香ではないのかとばかり思っていた。だが、恵理香だったとして、俺はバイト先にいなかった。もう来てくれないかもしれない。
「1君の住所教えちゃったんだけど、大丈夫だったかな?」
相手がかわいくなければ個人情報漏らしてんじゃねーよハゲ!と思ったところだったが、今回ばかりは店長マジgj
恵理香だろうが恵理香じゃなかろうが、この寂しさを紛らすことができるかもしれない。
そうなんです。俺は最低の男なんです。
で、俺はその女の子が家に来るのを待った。

その日の夜、チャイムが鳴った。そのときの俺にドアの外を確認する余裕なんてなかった。
「はい!!」俺は叫んで扉を勢いよく開けた。
「痛っ・・・!!」
ドアが思いっきり当たってしまった。
そして、そこにはでこを擦りながら苦笑いを浮かべた恵理香が立っていた。

俺はその瞬間、泣いた。
泣きながら恵理香に抱きついた。
恵理香は最初驚いた様子だったが、そのまま抱きしめ返してきた。
しばらく俺は泣きやむことができなかった。
すると、ちょうど恵理香の瞼がきていた俺の首元が濡れていることに気付いた。
我に返って恵理香を見ると、声を殺したまま顔をうずめて泣いていた。
「どうしたと!?せっかく会えたのに、泣かんでよ・・・」
「ごめんね・・・ごめんね・・・」
恵理香はそう呟きながら、ひたすら俺を抱きしめてきた。
泣かんでよと言いながら、号泣の俺。

恵理香に飛ばれたと思っていた俺だったが、憎いとか、むかつくとか、そんな感情はきれいごとを抜きにして一切持っていなかった。
過ごした時間は少なかったけど、本気で好きにさせてくれた、同じ時間を過ごしてくれたことに感謝していた。
もっと一緒にいたかったとか、そういう気持ちは勿論あったけどね。
「・・・責める気はないけど、なんで突然連絡取れんくなったと?話せるときでいいけん、話してくれたらうれしいな」
「・・・今、話す・・・」
「そっか。とりあえず家入りぃよ・・・。エッチなことせんけんww」
「ほんとにー?ww」
「そこは信じろやww」
そして、話を聞いた。

長くなるので割愛しますが、内容は俺の想像を絶するものだった。
まず、俺と付き合い始めたあの日、家に帰ると姉が実家から来ていたこと。
姉は男を家に連れ込んできていて、その男からレイプされそうになったこと。
必死で家を飛び出したが、慌てていたため携帯を家に置いてきてしまい、俺と連絡が取れなくなってしまったこと。
学校の友人がかくまってくれたこと。
友人がかくまってくれた翌日、バイト先に行くと姉の男が店の前に居て必死で逃げたこと。
実家に帰ろうかとも思ったが、心配をかけたくなかったし、例え行っても世渡り上手な姉に言いくるめられるに決まっていること。
俺を探したが、家もバイト先も分からず連絡がとれなかったこと。
俺の大学に通って、ようやく病院にお見舞いに来ていた俺の友人に会ったこと。
そこで俺のバイト先を聞いたことなどを話してくれた。

俺はショックやらなんやらで一気に力が抜けてしまった。
恵理香の家には何度か行ったが、チャイムを鳴らしても誰も出てこなかった。
一度家に誰かいるのは分かったが、男の笑い声が聞こえてきて諦めたことがあった。
(もう引っ越してしまったと思った)

話し終えた恵理香は目が真っ赤に腫れていた。
そんなことがあったのに何の力にもなってあげられなかった俺に、俺に会うために必死で動いてくれた恵理香は何度もごめんねと繰り返していた。

「まだ、友達の家に泊まると?」
「うん・・・申し訳ないけど、それしかないかなって思ってる・・・」
「・・・。で、また俺は何の力にもなれないわけだ」
「そんなことないよ?今日、会えただけでもすごくうれ・・・」
「形ばっかで、何の力にもなれないわけだ」
「・・・怒ってる?」
「怒ってる。すごく。」
「・・・。ごめんなさい・・・。」
「謝らんでいいけどさ、もっと俺を頼ってよ!!前回のは連絡取れんで仕方なかったかもしれんけど、もっと俺に弱み見せてくれてもいいっちゃない?まだ、付き合ったばっかかもしれんけど、俺は本気で恵理香を守りたいと思っとる!!」

「・・・初めて名前で読んでくれたねww」
「そこ!?ww」
「冗談wwありがとうwwじゃあ、お願いがあります」
「おう、なんでもこいや」
「今日から同棲してください!!」
「よかろう!!」
「ノリが軽いww」
「なんなら結婚しちゃいます?」
「そんなプロポーズやだww」
「よし、分かった。恵理香のねーちゃんと和解して、その男を二発殴ったら結婚しよう」
「二発wwwでも、お姉ちゃんと和解なんて・・・」
「何があっても俺がさせる。結婚式でスピーチさせる」
「wwわかったwwww」

その後、恵理香をかくまってくれていた友人のところに一緒に行った。
これから同棲するって言うと最初は疑ってたけど、携帯の番号とか住所、学校やバイト先まで全部晒すとようやく信じてくれた。
お互い連絡を取り合って姉のことなど少しでも分かったことがあれば連絡するということになった。

そして、同棲生活が始まった。
お互いのことなんてまだほとんど知らない俺たちだったが、知らないからこそなのかな?
趣味のこととか色んなことが新鮮ですごく楽しかった。

ちなみに、恵梨香はベースをやってた。
俺もギターをやってたから二人でスタジオに入ったりしてすごく楽しい時間を過ごした。

そして、俺が大学三年になると同時に恵梨香が就職した。

さすがに就活を始めたころに恵梨香は一度実家に帰った。
俺との同棲のことはまだ秘密にしていた。
両親からは姉と一緒に暮らせと言われたようだが、友人とルームシェアをするということで納得してくれたらしい。
ちなみに、この友人はかくまってくれた友人。

姉はこちらに居座り、実家を出ていっていたようだった。
ほとんど家出同然だった模様。

そして、俺の就活も始まった。
俺はずっとSEになりたかったので、PCの勉強をしていた。
SEで就活をして気づいたが、SEって求人めっちゃ出てんのな。
やっぱブラックだ。
この辺は特に変わったこともなく幸せにやってたので割愛しますが、俺は大学四年の始めに就職が決まった。
就職を決めると同時に、恵梨香の両親に挨拶に行くことにした。

恵梨香に両親のことをは色々と聞いていた。
お父さんは優しくてかなりいい人だということ。
お母さんは古くさいところがあって、普段はおもしろいが厳しいところもあること。
ドキドキしながら恵梨香の実家へと向かった。
ちなみに、このときは親父からもらったサーフに乗っていた。
税金と燃費がマジぱねぇ。

恵梨香はあらかじめ俺が行くということは言ってくれていた。
お母さんが丹精込めた料理を作ってくれた。
家に着いたときはお父さんが外出しており、お母さんだけだった。

「はじめまして!恵梨香さんとお付き合いさせていただいている1といいます。
本日はお忙しい中お時間を割いていただき、本当にありがとうございます!!」
「あらあら、礼儀正しい。こちらこそ、恵梨香がいつもお世話になってます」
かなり怖いイメージだったので、かなり緊張していたのを覚えている。が、すごくいい人だった。

「ねぇ、1君って誰かに似てるって言われない?」
「えっと・・・すみません、分からないです・・・」
「あ、分かった!!ふかわりょう!ふかわりょうだ!!」
当時、坊主だった俺。
全く理解できなかった。
わいわいしているうちに恵梨香のお父さんが帰宅。
お父さんは聞いていた通りかなりいい人でかつ温厚な人だった。

そして、食事も終わり居間にみんなが集まったところで俺は本題に入った。

「お母さん、今日はおいしい料理を作っていただき、本当にありがとうございます。
お父さん、お仕事で疲れているのにお付き合いいただいて、本当にありがとうございます
実は、お二人に謝罪とお願いがあって、今日はお邪魔させていただきました」
母「いえいえ、こちらこそありがとう。なに?言ってみて」
「実は、大学1年生のころから、僕は恵梨香さんと同棲しています。
理由以前に、今までご挨拶に伺わなかったこと、そして嘘をついていたこと、本当に心からお詫びを申し上げます」

恵梨香「ちょっと!それはまだ言わないって言ってたじゃん!」
俺「お父さんとお母さんを目の前にしたら嘘とか言えんくなった。
隠しごとはしたくない!
お父さん、お母さん、本当に申し訳ありませんでした!!」

お母さんは驚いた顔になった後、頭を抱えていた。

父「・・・。1君を見ていたら分かる。何か理由があったんだろう。話してくれないか?」

俺「実は、お姉さんの優子さんが関わっています。(大島優子に似てる気がする)
恵梨香さんが家に帰ったある日、優子さんが家に来ていたんです。
そして、彼氏と思われる男性も一緒だった。
その男性に、恵梨香さんは強姦されかけています」
父、母「!?」
俺「幸い、大事には至りませんでしたが、僕はどう行動すべきか本当に迷いました。
しかし、恵梨香さんの心に傷をつけたくないという気持ちが一番だったんです。
僕が、恵梨香さんを守ろうと誓いました。
そして、今以上に若輩者だった僕は一緒に暮らすという選択肢しか思いつきませんでした」

俺「今になって考えれば、他の選択肢があったとも思います。
ですが、恵梨香さんと過ごした三年間は本当に楽しくて、幸せでした。
お父さん、お母さん、無理は承知でお願いです。
このまま、僕と恵梨香さんの同棲を許していただけないでしょうか?」
父「わかった」
母「お父さん!?」
父「1君の気持ちは痛いほど伝わった。
君がどれだけ恵梨香を大切に思ってくれているのかもね。
優子のことについては、私たちもなんとかしなければいけないと思っていたんだ」
母「でも、まだ彼は大学生よ?」
父「もう三年も一緒に暮らしているんだ。何の心配もないよ。
それより、私たちの代わりに恵梨香を守ってくれた1君をもっと信頼しなさい」

俺はこの瞬間、泣いた。声を上げて泣いた。
緊張の糸がやっとほどけたのと、お父さんの言葉が本当に嬉しかった。
お母さんは小声で、「そうね」とだけ言った。
その後、お父さんと二人で酒を飲んだ。
元々弱い俺だったが、お父さんに日本酒を飲まされてぐでんぐでんになった。

その後も何度か恵梨香の実家にはお邪魔させてもらった。
俺の実家にも恵梨香を連れて行った。
うちのかーちゃんととーちゃんは基本的にふざけているので、同棲については何も言われなかった。
ただ、とーちゃんに「あの子を幸せにしなかったら、俺がお前を殺して俺も死ぬ」と言われた。
けっこうマジで怖かった。

そして平穏な日々が続き、二ヶ月前、優子さんと再開した。

長崎の中心にある商店街で恵梨香と買い物をしているときだった。
長崎市内にやっとできたドンキに行ってチェスを探しているときだった。←なんかやりたくなっただけ

恵梨香「お姉ちゃん?」
優子「恵梨香?」
俺はすぐに状況が飲み込めずに、見守ることしかできなかった。
恵梨香「お姉ちゃん・・・久しぶりだね・・・」
優子「あんたにお姉ちゃんなんて言われる資格ねーんだよ!!」

優子さんはどう見てもただのヤンキーだった。
一人でいる様子でした。

恵梨香「お姉ちゃん・・・」
優子「姉ちゃんって呼ぶなって言ってんだろ!!この裏切り者!!」
俺「ちょっと待ってください」
優子「なんだよ、誰だよあんた」
俺「恵梨香さんとお付き合いさせていただいてる1といいます。
優子さん、久しぶりに会った妹にそんな言い方はないでしょう・・・」
優子「知るかよ!!人の男寝取った女なんて妹じゃねぇ!!」

実際は優子さん、もっとなまってました。
地方が違うのでよくわかんなかったです。

俺「寝取った?」
優子「そうだよ、こいつは私の男を寝取ったんだ。
それで、私から男は離れていった。
親からも見捨てられた。こいつのせいで人生狂ったんだよ!!」
俺「恵梨香さんはそんなことしませんよ。むしろ優子さんのことを心配してました。
お父さんもお母さんも、あなたのことを本当に心配しています。」
優子「人の家族の事情に口出すな!!」
俺「人の家族じゃありません。僕は戸田さんの家族だと思っています」
優子「うるさい!!気分悪い。もう話かけんな!!」

そう言って、優子さんはどこかに行きました。
恵梨香は泣いていました。

文字では分かりづらいですが、俺もかなり動揺していた。
会って話せば、すぐに分かってくれると思っていた。
それだけに、ショックは隠せなかった。

家に帰って、恵梨香と話をした。
俺は自分の気持ちを伝えた。
優子さんと助けたい。仲直りさせたいってね。
恵梨香は最初こそ怖がっていたが、承諾してくれた。
で、優子さんの家探しが始まった。

結論から言うと、優子さんの家はすぐに見つかった。
恵梨香の住んでいた家にまだいたんだ。
これは勝手な憶測だが、名義はまだ恵梨香のままになっている。
それで家を出れなかったんだと思う。姉妹だし、できるのかな?

優子さんの家には一人で行った。
チャイムを鳴らすと、優子さんが出てきた。
心なしか、ドンキで会ったときよりは落ち着いた印象だった。
「あんたか・・・何の用?」
「お願いです。優子さん。少しだけ話を聞いてください」
「嫌だ」
「お願いします。真実を聞いてもらえないでしょうか?」
「それは、私にとって辛いことなんでしょ?」
「辛いことかもしれません。
でも、優子さんはきっと勘違いをされています!
本当のことを聞いて、それでも許せないなら諦めます。
お願いします。話だけでも聞いてください」
「上がって」
俺は優子さんの部屋に案内された。

で、俺は優子さんの部屋に入った。
驚く程汚くて愕然とした。こういう人ではデフォルトなのかな。
カップラーメンの山ができてた。カレーヌードルがあったかは覚えてない。

俺は真実を嘘偽りなく、全く盛らずに話した。
優子さんの元カレが恵梨香をレイプしかけたこと。
その後、俺と同棲を始めたこと。
実家の両親が心配していることなど。
全部話し終えたころ、優子さんの顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

「あんたの言っていることが嘘か本当かは分からない。
でも、今更許してもらえるとは思ってないよ」
「許すも何も、誰も怒っていませんよ?
むしろ、みんな優子さんの帰りを待っています」
「私にもプライドってやつがあるんだ。少し時間がほしい。
連絡先教えて。一ヶ月以内に連絡する」

そして連絡先を交換して、優子さんの家を後にした。
一ヶ月経っても連絡がなく、こちらから連絡しようとしたところで連絡が入った。

それが二週間程前の出来事。

内容は、恵梨香と一緒に来て欲しいということだった。
俺は恵梨香と一緒に優子さんの家へと行った。

チャイムを鳴らすと優子さんが出てきた。
俺は衝撃を受けた。
優子さんは金髪でいかにもヤンキーって感じだったのが、黒髪の清楚なお姉さんになっていた。
恵梨香に似て美人だった。
優子「わざわざありがとね」
俺「いえ・・・雰囲気変わりましたね」
優子「今から全部話すよ。上がって」

部屋の中は綺麗だった。
きちんと掃除されてて、カップラーメンの山も消えていた。
恵梨香はこの時点で泣いてた。

優子「恵梨香、1君、この前は本当にごめんなさい」
俺、恵梨香「・・・」
優子「私は、元カレに捨てられたのを全部恵梨香のせいにしてた。
それで楽になってたんだと思う。
1君の話を聞いて、まだやり直せるって思ったんだ。
仕事も、キャバ嬢やってたんだけど辞めた。
今はレストランで準社員やってる。
仕事決まるのに時間かかって連絡が遅くなってしまった。本当にごめん。
私は、1からやり直す。今更実家に帰ってお世話になったりもできないけど、お父さんとお母さんにも会いに行く。
恵梨香、私のこと許してくれる?」

恵梨香は無言で頷いて、笑った。
俺はやっと肩の荷が下りたような気がした。

それから、優子さんと恵梨香は何度かランチに行ったりしてるみたい。
職場が近いらしい。
俺も近いのに一度も誘われたことはない。
昨日はカレーヌードル二個食った。マジで。

で!!俺は一昨日、恵梨香にプロポーズしました!!

実は、婚約指輪はもう半年くらい前に購入していた。
最初からプロポーズするつもりだったんだ。
だが、優子さんのことがあったからプロポーズできずにいた。

俺は恵梨香を連れて、最初にデートした山へと行った。
あ、もういいや。稲佐山っていう山だ。
夜中だったから人はいなかった。
正確にはいたけど、いなくなるのを待った。

「恵梨香が俺のとこに来たときにした約束覚えとる?」
「え?なんのこと?」
「覚えてないならそれでもいいよ。でも、俺は約束を守ることだけ考えてた」
「・・・」
「一つの約束、男を二発殴ることはできんやったけど、優子さんと仲直りはさせた。
俺は恵梨香を一生守っていく。絶対幸せにする。
ずっとそばにおる。やから、一生そばで支えてほしい。
恵梨香、俺と結婚しよう」

恵梨香は泣いた。
泣いて頷きながら
「ずっと待ってた・・・。絶対幸せになる・・・。
私の方こそ、一緒にいてください」

そう言ってくれた。

そして今日!
恵梨香の実家に行って挨拶してきます!!
きっと許してくれるたぶん!

優子さんも一緒に行って、挨拶する。
なんかついでみたいで申し訳ないけど。

そんなこんなで今日スレ立てした次第です。
とてもじゃないが緊張して眠れなかったし。
7時には恵梨香が起きてくるので終わらないかとドキドキしてた。




あのあと、俺は恵梨香と車に乗った。
乗って気づいた。
「俺、私服じゃん・・・」
そういうのってさ、普通スーツでやるもんでしょ?
そう思った俺はとりあえず着替えに戻った。
恵梨香はどうでもいいのにとちょっと不機嫌。
ネクタイ選び出したら時間かかってしまった。

で、ネクタイを決めていざ出発!
長崎は道が狭くて下道はなるべく恵梨香に運転させたくなかったので、優子さんの家までは自分で運転した。
で、優子さんを拾って高速に乗った。
寝てなかった俺は限界が近かったので後部座席で仮眠。
恵梨香の運転するジェットコースターもどきで恵梨香の実家へ向かった。

途中、優子さんの煙草休憩なんかも取っていたが俺は一度も車外に出なかった。
眠かったもん。
ちなみに俺の車は禁煙車な。
家について、門を目の前にした瞬間、一気に緊張がピークに。
こんな若造が結婚なんて言ったらお母さん怒るんじゃないか?
とか考え出したら止まらなくなった。

家の前でもじもじしていると、恵梨香にケツを叩かれた。
「しっかりしてよ!あなた!ww」
そう言って照れ笑いした。
もうな、その行動がかわいすぎてなww
俺は意を決してチャイムを鳴らした。
ちなみに優子さんはニヤニヤしてた。

「はーい」
そう言ってお母さんが出てきた。
俺はスーツなことに触れられると思ったが、違った。
そうです。優子さんがいたんです。
驚かせると言って連絡を一切していなかった優子さん。
びっくりした顔のお母さんは優子さんに近寄って
「あんた何してたの!どれだけ心配したと思っ・・・」
そう言って優子さんを抱きしめたまま泣き出した。
優子さんも一緒に泣いてた。
俺は微笑ましい気持ちで見守ってた。

「お母さん、ごめんね。心配かけて。もう大丈夫だから」
そう言うとお母さんは笑って、
「そう。後で話聞かせてね」
と言っていた。
で、こちらを向いて
「1君、恵梨香。おかえりなさい。
1君、スーツでどうしたの?
いい報告?悪い報告?」
そう言ってニヤニヤしてた。
俺は苦笑いで「どうでしょうねー」と返したww

家に上がるとお父さんが居間でファンヒーターをバンバン叩いてた。
壊れたらしい。季節的にもういらないと思うけどねww
優子さんを見るなり
「優子、おかえり。元気だったか?」
と言った。
優子さんは
「ただいま。お父さんも元気そうだね」
と返した。
お父さんはこちらを見ながら、
「二人もおかえり。
なんだい、1君、スーツで。何かおもしろい報告かな?」
と言ってニヤニヤしてた。
夫婦だな。と思った。

その後、俺は眠かったが、お父さんと仕事の話で盛り上がった。
お父さんは某電気系法人に勤めている。
ある程度会社の状況なんかを話したあと、俺はSEなのでPCの操作で質問責めをくらった。
まぁ、簡単なエクセルの操作とかだったけど。
その後、お母さんは買い出しに。
俺はお父さんとコーヒーを飲みながらテレビを見ていた。
すると、お父さんが口を開いた。
「今日は何の報告かな?お母さんに言う前に教えてくれる?」
そう笑った。
俺は二人がいるときに話すと決めていたので、
「後でお二人がいるときに話しますww」
と返した。
ちなみに、優子さんは友人のところへと出かけていた。

そして、優子さんも帰ってきてみんなでご飯を食べた。
わいわいしていて、寝ていない俺の眠気も吹っ飛んでいた。
お父さんにお酒を勧められたが、まだ結婚の話をしていなかったので控えた。
恵梨香「1ったら、カレーラーメンばっかり食べてるんだよww」
俺「カレーラーメンじゃねーよ!カレーヌードルだ」
恵梨香「どっちでもいいしww」
母「1君、カップラーメンは体に悪いからほどほどにしなさいよ」
俺「あ、はい、気をつけます・・・」
こんな感じ。

そして、ご飯を食べ終わって、恵梨香とお母さんが食器を片付け、みんなが居間に揃った。
俺はチャンスと思い、正座して話を切り出した。
「お父さん、お母さん、もうお気づきかと思いますが、今日は大事な話があって来ました」
そう言うと、お父さんとお母さんも正座した。

俺「単刀直入に申し上げます。
恵梨香さんと、結婚させてください!!」
母「やっぱりww子供できちゃったの?」
俺「え?いや、そんなのじゃないですww
僕は、本当に心から恵梨香さんを愛しています。
一生幸せにする自信があります!
僕も、恵梨香さんに支えられながら生きていきたいと思っています!」
お母さんは頷きながら聞いてくれていた。
お父さんは無言で腕組みしてた。
予想と反対。俺はお父さんを見ながらドキドキしてた。
たぶん半年分くらいの手汗をこのときかいた。

父「1君、君が恵梨香と同棲したいって行ってきたとき、本当ははらわたが煮えくり返る思いだった。
そうだろう。突然来たわけも分からない男がそんなことを言い出すんだ。
でもな、これは親のエゴなんだろうな。恵梨香の幸せそうな顔を見てそう思ったよ。
1君、本当に恵梨香を愛してくれているんだね?」
俺「はい!もちろんです!」
父「うん。分かった。
君も恵梨香に支えられながら生きていきたいと言ってくれたね。
その気持ち、一生大事にしてほしい。
二人の結婚、心から祝福させてもらうよ。
お母さんも、それでいいだろう?」
母「ええ、もちろん。
1君、恵梨香を幸せしてあげてね。
こんな子をもらってくれてありがとうww」
テンプレ化してるが、俺は泣いた。
泣きながら
「ありがとうございます。
一生、必ず、幸せにしてみせます。なってみせます!!」
そう言った。

優子さんは笑って、おめでとうと言ってくれた。

父「ところで、優子から話を聞いたよ。
1君が優子を連れてきてくれたんだね」
俺「えっと・・・いえ、偶然が重なっただけですよ」
父「それでも、1君だから優子がこうして帰ってきたと思っている。
本当にありがとう。君は最高の息子だ。
乾杯しよう」
そう言ってビールを飲まされた。
お父さんはめちゃくちゃ酒好きで、ご飯の後にビールを飲むというツワモノ。
俺は寝てなかったのもあり、缶ビール2本でぐでんぐでんになった。
恵梨香も、優子も、お母さんもみんなでビールを飲んだ。

実家は誰も煙草を吸わないので外で煙草を吸っているとき。
酔っ払っていた俺の頭は回転していなかった。
恵梨香が、外に出てきた。
「二人とも許してくれてよかったね」
「そうやねww緊張して頭おかしくなりそうやったww」
「かみすぎだからww」
「うっさいww」
「改めて、これからもよろしくね」
「・・・こちらこそ」
そんな会話をして部屋に戻った。
その後、風呂に入って、寝てなかった俺は早々に寝てしまった。
朝起きると、もう朝ごはんができていて、用事があるというお父さんの姿はもうなかった。
俺「お父さんにも、よろしくお伝えください。また、ご連絡します」
母「はいはい、遠いところありがとうね。気をつけて帰ってね。」
そんな感じで帰ってきた。

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5位主従誓約書

特殊な出会いを探している人におすすめ。Sの素質が無い人はやめた方がいいかも。

1:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 01:28:42.40ID:NxA2h/PiO
一つ終わる事に証拠うpする

現在スペック
20歳女
フリーター
160cm50kg

当時を思い出しながらだから曖昧な所は補正しながら書く。

小学校2年生の時だ。

当時、おままごとするより外で走り回る方が好きだった男勝りな私は近くの公園に行って生傷を作って毎日母親に叱られながら遊んでいた。

ある日クラスメートの男と喧嘩をした。
本当にくだらない、ただぶつかっただけとかそんな些細な理由だったと思う。
その頃は男女の隔てなんて無かったから取っ組み合いの喧嘩になって引っかいたり殴ったり蹴ったりしてお互い傷を作ってた。

それでも力は男に勝てる程無かったし運動神経なんて皆無だったから避ける事なんて出来なかった。
そんな中、相手が思いっきり私の腹に一発蹴りをかました。
当たりどころが悪かったのか、私はその場に崩れた。
うずくまって声にならない泣き声をあげながら腹をかかえて、それでも追い討ちをかけるように暴力が飛んでくるからとにかく腹だけを守るようにして丸くなった。
だんだんエスカレートしてきてうずくまってる私を相手が無理やり仰向けにした。
そのまま大きく足を上げたんだ。
その先は考えなくてもわかった、腹が踏まれると。
必死に違う所にさせようと転がろうとしても動けない。
ああ、終わったなーなんて考えたらクラスのムードメーカーかつリーダー的な存在の裕樹が止めに入った。

「まぁまぁまぁ、そんくらいにしようぜ」

不服そうな顔をしながらもすごすご席に戻る喧嘩相手。
うずくまってる私を支えるようにして裕樹は起き上がらせた。

「大丈夫か?ってお前ぶっさいくになってるぞ!」

笑いながら声をかける裕樹、これぞ王子様かと思った。
それがきっかけで裕樹の家に行ったり遊ぶ機会が増えたように思う。

それから小学校を卒業するまでずっと片思いしてた。
男女構わず人気だったから告白なんて出来なかったし、見てるだけで初恋は終わった。
裕樹は中学受験をして知らない学校に行った。
きっともっとカッコ良くなってバレンタインは凄い事になってるんだろうなーとか思ったり。

以上、一つ目終わり。
下からだんだん上がっていくよー
1

15:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 02:00:50.04ID:NxA2h/PiO
中学生の頃。

学年の女の子から無視とかちょっとした暴力とか屋上に閉じ込められたりして反撃にでれず、軽ーいイジメにあっていた私は根暗で容姿もボロボロなバカ女に成り下がっていた。
友達なんていないし、給食の時担任から決められた5、6人のグループになって机をくっつけて食べなくちゃいけなかったんだけど
私だけ30cmくらい机離されてもそもそ食べるのが普通だった。
精神的に辛かったし、何よりも担任に話しても対処してくれなくて毎日泣きながらペットのハムスターに愚痴を聞いて貰ってた。

死にたい死にたい言いながら毎朝母親に叩き起こされて憂鬱になりながら学校に行き、内容がわかりもしない授業を受けて孤独な休み時間を過ごして。
生きる意味なんて無いなーってずっと思ってた。

気弱な私に対してだんだんイジメもエスカレートしていった。
女の子だけじゃなく男も加わるようになった。
体操服とかノートが男子トイレにあって見つけ出した所に変態気持ち悪い呼ばわりされたり
集団に押さえつけられてごにょごにょされそうになったりとか。
死にたかった。

そんな中、またもリーダー的存在の幸司が現れた。

でも裕樹とは違って止めに入るなんて事は無かった。
ただごにょごにょされそうな時、そいつが一言

「気持ち悪いから触らない方が良いんじゃね」

なんて言った。
同意して離れた男達にひとまず安心して一人きりになった所でまた泣いた。
誰かに見つかってまた変なことされるのは嫌だったから声を殺してずっと泣いた。

翌朝、気持ち悪いっていうのが広まったらしくとりあえず無視だけになった。
まだ暴力が無くなっただけマシだとは思ったけどやっぱり思春期だったから楽しそうにお喋りしてるクラスメートが羨ましかったし加わりたかった。

で、そこらへんから幸司のことを意識し始めたんだと思う。

よく見るとカッコイイし頭良いしスポーツも出来るし。
コミュ力もあった幸司に惹かれた。
それでも相手にされるなんて有り得なかったからチラ見して満足してた。
勉強頑張ってるなーとかポケモンの話盛り上がってるなーとか。
今までの中学生活に色が出たんだ。

ちょっとした楽しみが出てきた中、ある事件が起きた。

付き合った付き合ってない誰が誰を好きだーとかそんな話が出回るようになった頃、一人のクラスメートの女がいきなり私に話しかけたんだ

「ねぇねぇ、セックスしまくってるんでしょー?」

ポカーンと。
孤立してるのにどうやって?とか軽く冷静になってた。
そこから気持ち悪い、性病女、クズやら色んな罵声が浴びせられた。
全部嫌になった。

幸司のスペックの高さに惚れました。
告白出来ないまま卒業しました。
2

26:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 02:27:02.07ID:NxA2h/PiO
高校1年生の夏くらいだったと思う。

コミュ力が無くてクラスに馴染めず、学校に行くのが嫌になった私は晴れて不登校児になった。
携帯を持つようになってからは家族にバレないように朝は普通に出て学校に電話して仮病使って毎日休んでた。
早々とそんなことになったせいで留年する可能性が高いと担任に言われたので、もうイジメが辛い理由をつけて担任に言ったらやっぱり取り合ってくれなかった。
また絶望して引きこもりになった。

そこで引きこもりの暇つぶしと言ったら言わずもがなネットだ。
当時SNSが流行ってたので早速登録してオタク仲間を作った。
腐女子というのもありたくさん友達が出来た。ネットの中だけど。
そこでとあるオフ会コミュニティーに入った。
簡単に打ち解けて仲間になることが出来たし、同じような境遇の人が沢山いるからこれだったらきっと仲良くなれる、と思ってオフ会に参加することにした。

オフ会までは毎日楽しくて仕方なかった。

オタク話に華を咲かせているといつの間にかオフ会当日になった。
幹事はKou。副幹事は私。参加者は20人に及ぶ結構大きめのオフ会になった。
最初はグダグダになりつつも楽しいオフ会になったと思う。
そのままオフ会メンバーとプライベートで遊びつつ煙草やらお酒やら始めるようになって立派なDQNになった。
夜遊びしながら居酒屋で騒いでいると、オフ会メンバーの中でも姉御的存在の新太に呼ばれた。

気持ちよく酔っ払っていたので何々ー?なんてニヤニヤしながら話を聞こうとすると、神妙な面持ちで新太はいた。
流石におかしいなって思って新太が口を開くのを待っていると

「Kouのことどう思う?」

意味がよくわからず?を頭に浮かべているとloveの意味でどうなのか、ということだった。
ホストみたいなチャラチャラした格好のKou。
久しぶりに楽しく話せる男相手。
色々重なったせいなのか私は好きになっていた。

新太が神妙→どんな気持ちか聞く→新太はKouのことが好き?
なんでゲスパーしちゃって泣きそうになった。
頼れるし可愛いし気遣いが出来る新太に勝てるはずが無い。
また失恋なのかと思うと泣きそうになった。

新太はそんな私のゲスパーを見抜いて違うメンバーが好きだから気にしないでって言った。
嬉しくて泣いた。
バカ正直にKouのこと好きだ付き合いたいって話すと新太は応援してくれると言ってくれた。
心強い味方が出来た。

そのまま何ヶ月かして私は想いを伝える事にした。
私は都内、Kouは県外に住んでるしバイトもそんなにしてなかったのでわざわざ紙に何を言うかまとめて電話で告白した。

Kouは最初っから私のことを気にかけていたらしくOKを貰った。
嬉しすぎて泣いたらずっと幸せにするからな!なんて言われて余計号泣した。

翌日に事件は起きた。

人生で一番大事ってくらい大好きなアニメタイムの時だった。
Kouから着信があり、アニメを邪魔されてもやもやしつつも電話にでると驚愕した。

「俺、新太と2人で勉強してもいい?」

何言ってんだこいつ
最初に思った。
そのまま話を聞くと、新太は年上で頭が良いしテストが近いから教えて貰いたいとのこと。
しきりに「2人で」という言葉を強調した。
ムカつきながらもそういうのが普通なのかと思って別に良いんじゃない、なんて素っ気なくするとKouは笑い始めた。

「なに?」
「嫉妬した?嫉妬した?」

やる夫の顔が頭に思い浮かんだ。
そして凄くムカついた。

そのまま罵声浴びせるとKouもムカついたのか返してきた。
お互い頭に血が上って大ゲンカ。
そのまま別れました。

たった2日の初彼氏のお話。
今思うとなんで付き合ったのか謎
3

55:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 03:33:08.70ID:NxA2h/PiO
恋愛依存症になった17歳の2月。
彼氏がいない、つまらない、暇って理由で男漁りを始めた。

引っかかったのが同い年の彼男。
彼男は虚言癖があるのに話を盛って面白くするという芸当を持ち合わせてなく、つまらない奴だったけどとりあえず恋人がいるという肩書きが欲しくて付き合う事にした。

ある日、彼男の家で遊ぶ事になった。
実家だったけど彼には母親はいなく、叔母さんと父親と暮らしてるそうだ。
そのままお泊まりしようって事になって私はとりあえず彼夫のペットのマルチーズと遊んでた。
ちょっとごめん、そう言うと彼男はトイレに引きこもった。

一時間、二時間経っても出てこない。
日が暮れて月が登り、日付が変わる頃玄関が開く音がした。

「彼男ー?帰ってるのかー?」

彼男の父親だった。
一軒家の二階に彼男の部屋があり、詳しくは聞こえないけど彼男父と彼男叔母は話し込んでるようだ。
なんだか雲行きが怪しいぞーなんて呑気に思ってると彼男父が怒鳴りだした。

「彼男!何やってるんだ!出て来い!」

なんかヤバくないか?いやでも彼男に任せれば…いやいやいや、なんて思考を巡らせてると彼男叔母が申し訳なさそうに部屋に入ってきた。
ごめんねぇ…ちょっとリビングまで来てくれる…?
流石に叔母さんに言われたら仕方ない、と一緒にリビングに行くと顔に痣を作った彼男、正面にいかにも893ですねわかりますと思ってしまうような彼男父が腕組みをしながら座っていた。

そこから2時間くらいの説教。
女性をこんな時間まで帰らせずに何をやってるんだ、とか親御さんは大丈夫なのか、とか
思いやりがある良いお父様じゃないかと軽く考えたけど彼男の痣を見ると消え去った。
所々に彼男が口を挟むとうるさい!と机を殴って怖かったのを覚えている。

そのまま私は彼男の部屋で、彼男はリビングのソファで、叔母さんと彼男父は自室で寝る事になった。

翌朝彼男父が仕事に行く音に目が覚めた私は彼男を起こし、早々に帰った。
そしてそのまま一生サヨウナラ。
付き合ってから一週間くらいの出来事でした。

あとは彼男がオフ会メンバーの人と付き合ってたとか私が友達とラブホ行ったら彼男が激怒して殺しに行くとか言い始めたとか
つまんない出来事が起きたくらいで手繋いだりとかは一切しなかった。
4

63:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 04:02:11.39ID:NxA2h/PiO
番外編姉ちゃんとの日常会話

妹「今日がっつりメイクした!」
姉「濃すぎでしょ…」
妹「…えっ」
姉「なんかチーク塗りすぎた人の目バージョンみたい」
妹 「」ゴシゴシヌリヌリ
妹「どう?」
姉「おーいいじゃん。ていうか補正早すぎwww」
妹「流石天才だろ?」
姉「うーん…」

姉「今日はリボンつけようと思う」
妹「かわいーなそのリボン」
姉「つけてみた」
妹「…なんかちがくね?」
姉「違う?」
妹「ネクタイにしてみよう」
姉「はい」
妹「えっ」
姉「えっ」
妹「…結べないの?」
姉「…結べないよ!」
妹「仕方ないなぁww」
妹「…はい、おk」
姉「……なんかちがう気がする」
妹「違うなぁ…」
姉「やっぱりリボンにしよう」

妹「ちくしょーおっぱいでけーな!」
※姉ちゃんFカップ、私Dカップ

姉「おめーも十分でかいから」
妹「ねーよwwwねーよちくしょおおお」もみもみ
姉「胸じゃなくて肩揉んでよ」
妹「はぁい…」もみもみ…

69:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 04:12:49.76ID:NxA2h/PiO
彼男がつまらなくて読書に励む中、あはんうふんな描写が出てきた。
うひょーうとか思いつつふと自分がまだラブホ経験したことが無い事に気付き、誰かと行こうと決心。
全くラブホ知識が無かったので女同士で行けるということを知らず、とりあえず男友達で付き合ってくれそうな人を電話帳から探す。
そこで目を付けたのがオフメン男B。
男Bは女Bと付き合ってるものの大学生だし経験者でもあるし、お金もある。
早速男Bに連絡をした。

「もしもし男B?」
「んー」
「寝起きで申し訳ないんだけど明日ラブホ行かない?」
「……はぁぁ?」
「セックスしたいとかじゃなくてラブホに行きたいの。興味本位。一切体には触らないし触らせない」
「…あー…夜からなら空いてる」
「了解」

て感じで某ラブホ街近くを待ち合わせにして軽く飲んでからいざラブホへGO。
初めてのラブホにテンション上がりすぎてゴムとかいじりまくった。
そして私はキス以上の経験が一切無かったため電マとかディルドが載ってるカタログみたいなやつで興奮しまくった。
性的な意味じゃなく。

で、カタログとか浴室とかを写メってオフメン女Cにここはどこでしょー?とかって送ったのね。
そしたら電話がかかってきてポロッと言っちゃったんだ
「男Bと来た」って。
我ながらバカすぎて言葉が出ない。
セックスセックスwwwとか言ったら電話が切れた。
頭が働かなくて意味がわからないままそのままベッドに潜り込んだ。

でも相手はやりたい盛りの大学生なんですよねー。
そのままガバーって来ました。
そして中学時代のトラウマが蘇った私、全力拒否&逃走www
荷物持って駅までダッシュしたつもりが迷子になった。
もう勘弁してくれよ…とか泣きそうになりつつ携帯でナビウォーク使った。便利だよナビウォーク。

で、相手から謝罪メールが来てこっちも謝ってちょっと距離置いた。

で、翌日女Cがちゃんとご報告してくれたらしくオフメンから罵倒罵声の嵐メール。
そこで彼男が激怒して男Bに「連れと殺しに行くからな、お前の住所わかってんだからな」と脅しメール。
急いで男Bと口裏合わせて誤解わ解こうとしたけど失敗に終わり、そのままオフメンとは縁が切れた。

90:名も無き被検体774号+:2013/05/11(土) 05:19:48.29ID:NxA2h/PiO
17歳、まだじめっとした暑さが残りつつある秋の事。

オフメンとも関わりが無くなってまたぼっちになり、1からやり直すのも面倒だしまた人間関係でゴタゴタするのが嫌だった私はニートをしていた。
バイトも寝坊が多すぎてクビになり、外に出る用事もない。
家では母親と恋人がイチャイチャしてるし居場所と言ったら布団に潜ってただ暗闇を見つめている事しか出来なかった。
まともな物も口にせず、動かないおかげか飢えも無い。
ただただ水を飲んで布団に潜る、そんな日が2ヶ月続いた。
次第に体は弱っていき立つだけで膝が笑う、コンビニに行こうとするとめまいと立ちくらみが酷く、たった50mすら歩くのもままならない状態だった。

この頃両親は離婚していて私は母親についた。
母親は元々離婚したら恋人と住むつもりだったようで、1Kアパートに3人で暮らすことになっていた。
母親は恋人にゾッコンで恋人は私を性的な意味で以下略という最悪な三角関係が出来上がっていた。

そんな中、姉ちゃんが我が家に来た。
勿論母親は恋人loveなので一応歓迎しますよオーラを出しつつも最優先は恋人。
そして私を見るとなんとも言えない表情を見せた。

とりあえずもう日が暮れていたので晩御飯、ということになったが何分私は食欲が無い。
しかし姉ちゃんに変な事を思われたくなかったので無理やり詰め込んで水で胃におさめた。
結局そんな簡単に胃は受け入れてくれず、気持ち悪くなった私はバレないように便器にさようならをした。

母親と姉ちゃんは談笑しているので久しぶりに会うし2人でつもる話もあるだろうと適当な理由を言って近くの公園でボケーッとした。

30分か1時間か雲を眺めるのに飽きた頃時代に戻りそのまま就寝。
姉ちゃんの寝相が悪すぎて布団から落とされた。

翌日、姉ちゃんはバイトがあるとのことで帰る事になった。
駅まで送れとの命令が姉ちゃんから送られたので渋々準備をしてゆっくり歩いた。

「妹、ニートしてるんだって?ちょっとは働きなよ」

心苦しくなる言葉だった。
自分なりにお金が無いって焦ってたし、家賃、光熱費その他雑費を割り勘していたのでそれも母親に滞納している。
姉ちゃんが来る前にバイトの面接を15個くらい受けたが落ちていた。

スーツ着て髪もまとめているのに受からない。
話はスムーズに出来ているはずなのに落とされる。
どうしようもなかった。
それからも駅に着くまでに遠回しな罵声をくらって泣きそうになった。
頑張るとは言ったもののどう頑張れば良いのかもわからなくなっていた。

仕方なくまた某ウェブサイトの求人を見ると1つ目に留まるものがあった。
マッサージ施術の求人である。
前から姉ちゃんには肩もみの奴隷をさせられていて嫌々ながらやっていたものの、鍛えられたのか友人にも評判は良かった。
これだったらいけるんじゃないか、ダメだったらもう体を売るしかないと決心して面接を取り付けた。

ここでまた問題が出た。
面接地が渋谷だという。
109が、ハチ公がとか色々聞いたことがあるものの一度も行ったことが無かった私にはハードルが高い。
ましてや人混みである。
もう死ぬしか無いのか、いやでもこれにかけるしか無い。
色んな葛藤をしていざ面接当日。
バックレたい気持ちが大きくなりすぎて電車の中で泣きながらも渋谷に到着した。
なんだここは。人が多すぎる。本当にここでいいのか。帰りたい。帰らせて。ダメだ、負けるな。
ぐちゃぐちゃ考えながら面接地を探した。

事前に面接地の写真をグーグル先生に聞いといたおかげかすんなり見付けられた。
面接までは1時間も余裕がある。
面接地の前でずっとたたずんでいた。

次第にまた恐怖が沸いてきた。
どうしようもなく帰りたくなり、何故か姉ちゃんに電話した。
幸いにもすぐに出てくれた。

「もしもし?」
「おーどうしたん」
「面接地まで来たよ」
「おぉ、凄いじゃん」
「落ちたらどうしよ」←ここらへんで涙目になる
「大丈夫だ、落ち着け」
「もうダメだ落ちるごめんなさい」
「何言ってんの、まだ面接してないでしょうが」
「ごめんなさい」
「大丈夫だって。ちゃんと面接できたらオムライス奢ってあげるから」
「ほんと?」
「うん」

とあるファミレスのオムライスが大好物の私はすぐに釣られた。
我ながら単純だ。

そこから何故か施術者→イベントガール→派遣に路線変更されて面接に受かった。
この時の面接担当者さんは今でも尊敬してる。
短時間で全部見抜いて、私に一番合う場所を作ってくれた。

一週間もしないうちにいざ初業務。
またネガティブと逃げたい病が発生しつつもなんとかこなす。

そこで出会ったのが責任者であるK男さん。

K男さんはキャリアがあるせいか指示も教え方も全部完璧にこなした。
週一で休みがあるかないかくらいシフトを入れたせいなのか毎日K男さんと一緒にいて次第に惹かれていった。
ただ第一印象暇は最悪だった。
だるそう、目が死んでる、何よりも遠目で私を見ながらコソコソ同僚らしき人に話しかけていたので悪口か、とまたどんよりしたりもした。

半年くらい毎日のように顔を合わせてるとさすがに仲良くなった。
業務中なのに携帯をいじるのはあんまりよろしくないとは思いつつもちらほら見せてくる動画がツボになってずっと笑えた。
K男さんと一緒にいると自然に笑えたのである。

また脱線しちゃうけどこの仕事につくまで愛想笑いすらままならなくて、無表情のつもりでも顔の作りのせいか仏頂面しか出来なかったから本当に心の底から笑ったのはかなり久しぶりだった。

そしてK男さんと一緒に業務をしていたある日のこと。

初業務で陰口らしきものを話していた同僚女さんがK男さんと話しているのを目撃した。
その時苦しくなって、泣きたくもなった。
私以外と話しているのが気にくわない。
嫉妬が芽生えた瞬間だった。

そこでやっと好きなんだと自覚。
ただ、今まで付き合ったと言ってもまともな恋愛をしてこなかったからどうすればいいのかわからない。
ましてや仕事で関わる人と、K男さんとはギクシャクした仲になりたくない。
ずっと一緒にいられるならこのままが良い。
そう思ったら告白なんて出来なかった。

そんな想いをもやもやさせつつも確実にK男さんとの距離は縮まっていった。

しばらく経ったある日、私がごねまくって男先輩、私、K男さんの3人でK男さん宅で飲む事になった。
内心は男先輩クソッタレとか思ってたけどK男さんと男先輩は仲が良かったので、男先輩が来るなら…と渋々承諾してくれた。
ルンルンでお酒を選ぶ私。
つまみをカゴに突っ込む先輩。
荷物持ちのK男さん。
端から見たら変なメンバーだったと思われる。

いざK男さん宅に到着するとさっそく乾杯し、談笑を楽しみながら時間はすぎていった。

男先輩は翌日仕事なので早々に帰宅。
そして私は男女の隔てというものが小学生のままでいたので何も考えずに言ってしまった。

「K男さん明日休みですよね。泊まって良いですか?」

K男さんポカーン。
私は理由がわからずポカーン。

しどろもどろになりつつもK男さんは承諾してくれた。

お互いシャワーを浴びて就寝。
何もなかった。

その日を境に私はK男さん宅によく行くようになり、スキンシップも多くなった。
毎日楽しくて仕事も捗るし良い事ばっかりだ。
姉ちゃんに会った時も明るくなったと言われるようになり、ネガティブも逃げたい病も無くなった。
ずっと楽しい毎日が続くと思ってた。

K男さん宅に入り浸るようになってからはK男さん自ら合い鍵を渡してくれた。
凄く凄く嬉しかった。

とは言え、K男さんはベテランだから月に3、4日あるか無いか。
酷い時は1ヶ月半ずっと働きっぱなしである。
私は私でまだ新人だからK男さんがやる業務とは別のものに入るしかないし、何よりもタイミングが悪いのか受付嬢をやった時にクライアントさんからえらく気に入られてK男さんとは会う時間が減っていった。

それでも私が翌日休みの時はK男さん宅に行って食事以外の家事とかやり、K男さんが帰ってきたら肩もみという名のいちゃつきをしてた。
冗談ぽく抱き付いたりもした。

本音を言うとそのままK男さんから告白して欲しかったし、そのまま夜這いにならないかなーなんてずっと思ってた。
なんでここまでしてるのに、って当時はずっと悩んで露出多くしたり風呂上がりにバスタオル一枚で出たり色々仕掛けたのにバカ何やってんだって笑うだけで何もしてこなかった。
魅力無いのかよって沈んだ。

それでも好きなものは好きだからってK男さんが好きなもの買っといたりサプライズみたいなのもした。
K男さんはめちゃくちゃしぶとかった。
お礼を言うだけで一切何もしてこなかった。

そんな挑戦状を叩き付ける日が続く中、K男さんが私に手を伸ばしてきた。
何もしてないけどやっとK男さんが発情してくれた!と喜んだのも束の間、崖から突き落とされる。

「鍵返せ。もう泊まりに来るな」

多分泣きそうな顔をしていたと思う。
それでも泣かずにえーなんでよーwwなんて震える声で言いながら鍵を返した。
怒りよりも悲しさで何も言えずにいる私。
その日、K男さんは口を開く事は無かった。

それからと言うものの、K男さんは私をニックネームで呼んでいたのに苗字+さん付けに変わり、一緒の業務に入っても前のように笑いをかけてくれる事が一切無くなった。
たくさん考えたけど理由はわからないまま日にちだけが過ぎていく。

メールを送ろうとしたり電話もかけようとしたけど、冷たい声であしらわれるのが嫌だった。
つくづく自分自身しか考えられない脳みそだ。
そんな自分は苦笑いしつつも思考はだんだんと落ちていく。
またネガティブで卑屈な根暗の私に戻った。

それから1年が経った。
うじうじしていてもまたニートに戻って堕落人間になるのだけは嫌だったので仕事を最優先にして動くようになった。
業務も一通りこなせるようになり、K男さんのことを考える暇も無いくらい忙しくなった。
厳密には無理やり仕事を入れて貰ったんだけど。
そこから自分のスキルアップをし、後輩が出来ていく中私は一つの目標が出来た。
責任者になりたい。
失敗はするけど人より完璧に業務をこなせる自信はあるし、クライアントさんともそれなりに良い関係が築けるようにもなった。
2、3年長くやってる先輩よりも数だってこなしてるし何よりも今までの業務を全部メモしてある。
任された仕事は120%でこなして120%で終わらせる事だって出来る。
そんな自信もあるし、実際販売員になると会社での最高記録を毎回のように叩き出した。

実績も実力もそれなりにあるんだし、クライアントさんからも良い評価を貰っている。
ここいらで周りを見ても先輩より出来ているはずだから、責任者にさせてください。
上司に言うと、思いも寄らぬ言葉が返ってきた。

「でもまだ若いからねぇ…」

ここにきて年齢という壁。
どうあがいても砕けられない大きな壁だ。
それを聞くと一気にやる気が無くなってしまった。
今までの努力はなんだったのか。
結局報われないんじゃないか。
意味が無かった。
じゃあもういいや。

悔しさよりも喪失感の方が大きくなってしまい、全てを諦めてしまった。
そうすると苦情は出る、お客様から100%の満足を貰えない。
どうでもよくなった私は上司の言葉も進撃に受け止める事も無くなり、ただお金を貰うために動くだけのクズに成り下がった。

今までの数値も格段に下がっていくので上司は呆れ顔。
そんな日が続き、とうとうクビになった。
もうやめてくれるかな、今まで優しくしてくれた上司は嫌そうな表情をしながらけだるそうに言った。
なんでかわからないけど涙が出てきた。
どうでもよくなったはずなのに、なんでだろう。
今でも理由はわからないけど色々悔しかったのかなぁとは考えたりする。
一応お礼だけ言ってから会社を去った。

遊ぶ事より仕事を選んでいたおかげで幸いにも2ヶ月は何もしなくてもいいくらいの貯金はある。
久しぶりにオフ会に出て騒いだ。
前のメンバーが全くいない、その日限りの付き合いで終わるようなオフ会。
仕事のおかげでコミュ力が鍛えられたせいか、輪の中心になっていた。
飲んで吐いてまた飲んで、そのままカラオケ言って騒いで飲んで。

遊びなんて一切してなくて、やっとはしゃげたというのにも関わらずちっとも楽しくなかった。
なんでこんな事してるんだろう、なんてバカらしくなった。

途中でオフ会を切り上げていつもは電車に乗って帰る所を酔い醒ましに歩いて帰った。
ずっと仕事に生きてきた私は希望も無くなって、遊ぶのすらもつまらないとしか感じなくなってしまい、また無表情の日が続いた。

遊ぶ事は無くなったものの自宅にいるのが嫌だった私は毎日外食をするようになり、だんだんと貯金は減っていった。
仕事のことは母親に言っておらず、また金金と言われるのが嫌だったので一人暮らしを始めることにした。
とりあえず家は即座に決めてあとは働くのみ。
何をしようかな、なんて考えながら繁華街をぶらぶらしていたらふと水商売の求人貼り紙が目にとまった。
体は売らないけどただ相手を持ち上げるだけでお金が貰える商売。
これくらいなら出来るんじゃないか、とそのまま面接を取り付けてそのまま許可を貰いバイトを始めた。

久しぶりの接客が楽しくて楽しくて仕方なかった。
やっぱり人と関わるのが好きなんだなぁと実感してちまちま働いた。
洋服も可愛らしいものを着て、化粧も研究して女の子っぽくなる努力を初めてした。
そんな日を過ごしてるうちに19歳最後の月がやってきた。

あっけない10代だったなぁなんて思いながら友人とゲームをする。
スト4でまだ初心者だった私はフルボッコにされながら友人と笑いあっていた。
ダラダラとスナック菓子を食べながら談笑をしていると一通のメールが届いた。
宛名はメールアドレス。
メルマガ?登録してない人?出会い系?でも@から先が携帯会社。
なんでだろうか、そのアドレスには見覚えがある。
必死に記憶の引き出しを漁りながらメールを開いた。

「久しぶり。家に来ないか?」

K男さんだった。

久しぶりすぎていきなりすぎて、意味がわからなかった。
何言ってんのこの人。
自分から突き放したくせに。
また私を利用したいのか。
もやもやしつつも心の底では喜んでしまっていたせいかOKの文字を送信してしまった。

適当な理由をつけて友人とは別れ、一旦自宅に戻り準備をしてK男さん宅へ向かう。
電車の中でK男さんと笑い合った日、スキンシップを試みて失敗した日、色んな事を思い出した。
結局自分は傷付いて何も行動出来なかったけど。
そんな事を思っているうちにK男さん宅の最寄り駅についた。

「何か買っていくものありますか?」

昔いつもしていたメールを送ってから主婦か私は、なんて苦笑しつつもコンビニへ向かい、適当に飲み物と間食を買う。
そして懐かしく思いながらもゆっくりとK男さん宅に歩いていく。
ゆっくりと歩いてたつもりがやっぱり足取りが軽くなっていたのか、予定よりも早くK男さん宅についた。

ピンポーン。

ガチャ。

「よう」

「お久しぶりです」

多少恨んでいた部分がありながらも思ったよりも軽く挨拶が出来た。
部屋へ入るとその人独特の香りが鼻を掠め、以前のように散らかったリビングが目に入る。
何も変わってないK男さんの家だった。

「ビール飲むか?」

「今何時だと思ってるんですか」

多少暗くなってきたとは言え、辺りはまだ陽に照らされている。
確かにな、とちょっと笑ったあと一つの静寂が訪れた。
なんとなく気まずくなってしまい話題、話題、と頭を回転させる。
K男さんも同じ考えだったのかテレビをつけた。

対して興味も無いドキュメンタリーが放送されている中、2人でとりあえずテレビに目線を送る。
何分か経って番組内容が変わると、K男さんが口を開いた。

「そういえばさ」

「はい」

「お前今何してんの?結構前に仕事やめたんだろ」

噂というのは回るのが早いらしい。
たった一人、私がやめただけで一週間後には周知されていたそうだ。
私ははぐらかそうとしたものの、まぁまたいなくなるだろうと思いながら全てを話した。

やる気が無くなってダメ人間になったこと、豪遊してもつまらなかったこと、今は水商売もやっていること。
全部言うと吹っ切れてしまい、K男さんに好意があったことも伝えた。

最初は驚いていたものの、K男さんも当時は私のことが好きだったようだ。
これには私も驚いた。
そして昔を思い出して泣いてしまった。

「じゃあなんでいきなり冷たくなったんですか」

半ば怒鳴るようにして嗚咽を殺しながら言うと、K男さんはタオルを私に渡しながら言った。

「俺は俺で色々考えてたんだよ」

聞くと、やはり年齢の壁が大きかったそうだ。
当時の私は17歳でK男さんは30歳。
一回り以上も違うし、法律上夜遊びも出来ないような子供。
信頼出来る父のような存在の友人に相談をすると、あと1年は少なからず待たないとダメなんじゃないかと言われた。
それに納得はしたけど私のスキンシップが多くて抑えるのもやっと。
しかも最近露出も激しくなり、いつか襲いそうで怖くなった。
だから離れた。

K男さんはK男さんで私と同じように今の関係が崩れるのが嫌だったらしい。

それに対して私は納得はしたものの、怒りが収まらなかったので何発か平手打ちをかましておいた。
その手を押さえて引っ張り、私は体制を崩してK男さんの腕の中におさまった。

「今更だけど付き合うか」

嬉しかった。
努力が報われた。やっとずっと一緒にいられる。
なんて思ったものの、私は断った。
たかが1年離れていただけなので多少気持ちは薄れていたが、また一緒にいればすぐ好きになる。
前と同じく楽しい日が続くなら是非とも一緒に過ごしたかったが無理だった。
理由は私のトラウマ。

恋人と付き合い、やることと言えばセックス。
私はこれまで何度かセックスを試みたものの、どうしても恐怖と嫌悪感が拭えない。
怖い。助けて。触らないで。痛い。やだ。やだ。やだ。
ずっとずっとそう思い、拒絶をしてしまう。
そして酷い時には喘息が出て暫くは男性と話せない、触れない、すれ違うだけでも吐き気を催すという最悪なパターンになってしまうのだ。

どうしてもこのトラウマは消えてくれず、飛びっきり重い足枷となっていた。

K男さんからの申し出をお断りをする時、私はいつものように笑って返した。

「何言ってるんですか~。もう気持ちなんて無いでしょ、あはは」

私が無理やりにでも軽く返したせいかK男さんもそうだよな、と笑いながら流した。
その日は今まで一緒にいなかった分を取り戻すようにお互い笑って子供のようなくだらない会話を楽しんだ。
電車の都合で早めに帰宅し、自宅に着くとカバンを放り投げて布団に突っ伏す。
どうしてもセックスが嫌だと思ってしまう自分に苛立ちと嫌悪感が募った。

そのトラウマは将来への不安にも繋がっている。
家業を継ぐということは無いものの、世間一般としてはそれなりの年齢になると結構をして主婦になり、愛しい旦那との子を生んで幸せな家庭を築き上げ、
慌ただしい育児をしつつ子供が巣立っていくのを見守る。
嬉しかったり寂しくなりつつも子供が結婚をし、また旦那との生活が始まる。
そして老後になり孫を見届けてゆったりとした生活をしながらそのまま墓に入って。
そんな事をするのが普通の人生と言われている。
そこから道を少しでも外すと邪険に扱われたり他人から一歩置かれたり。
比較的自分のやりたいことをやる私は言わずもがな邪険に扱われる。

今となってはもうどうでもいいんだけど当時心強い味方という人がいなくて精神的にはキツかった。

トラウマを抱えていてもその場面に出くわすまでは気付かないもので、確信したのはオフ会に出るようになった頃だった。
元々人間関係を築く事をしてこなかったというのもあり、最初にオフ会メンバーから肩を叩かれたり軽いハグに肩が跳ねる事があったので最初はまだ慣れてないからなんだなーと勘違いをしていた。
それから何ヶ月経ってもずっとおさまる気配が無く、だんだんと疑問に思う事が増えていった。

決定打はオフメンの一人に後ろから背中を引っ張られて抱き付かれてた時だった。
大きな叫び声と共に涙が止まらなくなった。
ちょうどオフ会の待ち合わせをしていたので数名オフメンが集まっており、通り過ぎる街中の人からも注目を浴びる。
軽々しくスキンシップをしたつもりの男Cもなにがなんだかわからない様子だった。

とりあえずオフメンの中でも親しい女Cに喫茶店に連れられる。
背中をさすって貰い、震える体をなんとか落ち着かせた。
初めは理由がわからなかったものの、女Cと話しているうちにだんだんと謎が解けていった。

そこでトラウマというものに気付き、ある程度分かった所で一旦帰宅。
女Cにはお礼、抱きついてきた男Cには謝罪メールを送り、トラウマに関してどう対処するか思考を巡らせた。

どうやって無くすのかを考えても、荒療治だけど誰かに付き合って貰い慣れるまで抱きしめて貰うというものしか思いつかなかった。
思い立ったらすぐ行動、と親しい男Dに相談を持ちかけると快く受けて貰えた。
男Dは社会人なので会う日が限られてしまうけど、逆にゆっくりと解消出来るんじゃないかと考えると心が高鳴った。

結論から言うとトラウマは余計悪化した。
最初は飲食店で手をつなぐ、ボディータッチをする等少しずつ触れる、相手からも触られるようになったものだんだんと場所が2人きりになれるような所になり、
人前で抱き付くのは流石に…という言葉を信じた私はカラオケの個室で会う事になった。

そのままじゃあ、と軽く照れながらもお願いすると男Dは肩を寄せて抱きしめてきた。
しかしながらやっぱり嫌悪感が多くなる。
ごめん一旦離れて、と言い体の密着が無くなった所でキスされた。
訳が分からず、でも体は反射的に男Dを拒絶した。
呼吸が荒くなり自然と涙が溢れ、体が震えてくる。

そんな様子に焦った男Dは私に腕を伸ばした所で宙に浮かせ、迷ったようにさまよいながらも引っ込めた。
好きだった。ごめん。
そう言うとお札を2枚机に置いて出て行った。

男Dはお互い気まずくなりそのまま疎遠になった。
異性といるだけで危ない目にあう、と体が覚えてしまい、派遣なんてやっていられなくなった。
結局無くすなんて事が出来ないまま数日間引きこもった。

派遣は内容として接客が多くなってしまうのでこのままだと普通に働く事も出来ない。
でも働かないと生活が出来ない。
自暴自棄になってもう無理やりにでも慣れるしかないな、と思いシフトを入れた。
仕事にならなかったらもういっそ死んでしまえばいい。
生きれないんだったら仕方ないんだから。
そんなことを思って出勤した。

その日の仕事内容は販売だった。
他の販売員さんやクライアントさんは運良く女性だった。
挨拶をしてから開店準備に取りかかり、いざ業務開始。
それなりに人で賑わう中、私の所へ一人のお客様がやってきた。
男性だ。
一瞬顔が強張りながらもお客様の元へ行き、商品の説明をする。
メリットとデメリットを伝えながらもお客様は商品をレジまで運んでいった。

そこからは忙しくなり、他の販売員さんと協力しながら業務をこなす。
閉店後にはヘトヘトだった。

足を引きずりながらも帰宅して業務内容と所感をノートにまとめ、倒れ込むようにして布団に横たわる。
そしてトラウマについて考えた。

仕事をしている時は多少の苦手意識はあったものの問題無く男性と喋ることが出来た。
軽い世間話も挟みつつも一定の距離感があると大丈夫なようだ。
仕事中は問題無いとして、生きる事自体には全く障害は無い。
それだったらプライベートで関わらなければ良い話だ。
どっちにしろ恋人作っても一生関わるなんて無いし、そんな事に一喜一憂したって時間の無駄だ。
そう結論づけて一旦思考を止めさせた。

そのまま時間は過ぎていき、だんだんと同僚、上司とは打ち解けて仲良くなっていった。
スキンシップさえ無ければ多少の隔てはあるものの円滑な人間関係を築く事は出来たので、自然とトラウマからも思考が逸れていった。

そして時は経ち、17歳の秋。
K男さんに出会った。

その頃にはもうトラウマなんてものは消え失せたのか、お互いにスキンシップしても問題無く接せられるようになった。
ただ恋愛はする事はなく、友達以上恋人未満の親しい間柄はいても夜を一緒に過ごす恋人なんて人はいなかった。

クリスマスとかイベント事がある時も、仕事仲間とか趣味友とリア充爆発しろー!なんて言いながら笑っていたので寂しいなんて事は無かった。
それだけで充分楽しかったし恋人がいたってなんら変わりもないだろう。
過ごす相手が変わるだけだ。
そんなつまらない思考になっていたけど、だんだんとK男さんに惹かれていってしまい自分の考えがよくわからなくなっていた。
そのまま仲良くなる、別れに悲しむ、再会をしたが、やっぱりスキンシップ以上のことを望む事はなかった。

一般的な恋人は体を交わせるのにそれが出来ない女なんて価値が無い。
それだったら付き合わない方が、K男さんには似合う人がたくさんいるんだから。

お断りしてから数日後、再度K男さんと会う事になった。
若干の気まずさはあるものの再会した時みたいに軽く言葉をかわせるだろうと呑気に考えながらK男さん宅へと向かう。
いつも通りコンビニで食べ物と飲み物を適当に買ってからK男さん宅に到着し、ダラダラしていると神妙な面持ちでK男さんが口を開いた。

「お前さぁ、今って水商売しかやってないんだよな」

「はい」

「昼って何してんの?」

「特には…ゲーセン行ったり漫画読んだりですかね」

一瞬の間ができ、K男さんは少し考える素振りをした後ニヤッと笑った。
悪巧み考えてるのかと若干眉間に皺を寄せながらも次の言葉を待った。

「もう一回派遣やるつもりは無い?」

「えっ…」

困惑しつつも話を聞くと、K男さんは現在人材派遣の正社員でお店に行って運営を行う側ではなく、お店に人を送る側をやっているとのこと。
そこの業務は私がいた派遣会社と内容はほぼ同じだし、私がいれば新人スタッフの教育も出来る時間が出来て捗るとのこと。

「でも私、前の会社でやる気が無いって理由でクビになったんですよ?苦情もあったし…」

「クライアントがいる時はやる気がある演技しとけば良い」

そういえばK男は確かにいつもそうやってた気がする。
クライアントがいない時に動画見ちゃうような人だったしな…

そして求人は出しているものの、壊滅的に人不足。
派遣会社なのに派遣出来る人がいないんじゃ仕事が回らない。
頼む、と頭を下げられてしまい乗り気ではないもののOKした。
そしてお昼はK男さんの会社でバイト、夜は水商売をするという若干ハードな毎日が始まった。

派遣の仕事は前の会社で色んな業務をしていたせいか、問題無く取り組める。
色んな重荷が無くなったせいか、前よりも簡単にこなす事が出来た。
そしてK男さんとまた毎日のように会えるし、また人生に彩りが宿った。

K男さん宅に泊まる事も何回かあり、仕事という共通点が出来た所でより一層深い関係になった。
そんな中、何回かまた付き合う付き合わないという話が出たけども結局付き合わず、だけどお互いまた冗談っぽく話ていたのでなんら問題無く仲の良い友人、という立場の関係が続いていった。
そして友達であり上司であるK男さんは確実に私の心を近付けていった。

そして運命とも言える日がやってきた。

K男さん宅でダラダラとしていると、何やらK男さんは難しい顔をしてパソコンと向き合っていた。
仕事大変そうだなーなんて考えながらもスト3を楽しんでいるとため息をついて私の隣に座り、悲痛な叫び声を上げるテレビに視線を送るK男さん。

何やら思い詰めているようだったので一旦ゲームを中断してK男さんと向き合った。
どうしたんですか、と言葉をかけると生返事がきて黙り込む。
静まった部屋でK男さんは決心したように言葉を紡いだ。

「付き合おう」

冗談で返せるような空気ではない。
私はとうとうこの日が来たか、と頭の中でどこか冷静になりつつもなんて返せば良いのか思考を巡らせた。

もしここで拒絶したら仕事がやりにくくなってしまう。
かといって受け入れたとしても体の関係は持てないし、上手く行く事なんて無い。
どうしたらいいものか、と俯いていた。
どっちにしろ私は断るつもりでいる。
K男さんだってもう子供じゃないんだから仕事に私情を持ち込むなんてことはしないだろう。
今の関係が崩れたってなんら問題は無い。
ちょっとつまんなくなるなったってまた趣味友たちと笑い合えば良い話だし。
そして私は顔を上げ、まっすぐK男さんを見た。

「ごめんなさい。出来ません。」

K男さんの表情が強張った。
そのまま拳を握りしめ、少々たじろぐ。
まさか暴力なんてないよな、流石に体力仕事やってるけど一回り体が大きいK男さんに勝てる自信なんて無いぞ…
そんな心配も杞憂に終わり、K男さんは一つため息を零してからまたパソコンと向き合った。
私もまたテレビに視線を送り、ゲーム再開。
無言のまま日が暮れた。

それからと言うものの、仕事中に多少話す事はあってもさり気なく避けられるようになった。
結局こうなるんだなーなんて失笑しながらも業務をこなし、クライアントさんと挨拶してまた次の現場に行く。
そんな日が続いた。

その頃、五月病みたいな感じで無気力な状態になって私は仕事を休みがちになった。
それでも人手不足だからという理由で頼まれると断れず、嫌々ながらも重い足取りでお店に向かう。
各お店ごとにK男さんの会社から現場責任者も派遣されるのでしょっちゅう仕事に入る私はその責任者であるG男さんと仲良くなった。

G男さんは営業をやっていた事もあり、凄く饒舌で尊敬していた。
K男さんとも仲が良く、休憩を一緒にしたりしょっちゅう飲みに行ったりすることもあった。

いつもより表情が無い事を察したG男さんは仕事終わりに飲みに誘ってくれた。
お酒が好きな私はそれを元にモチベーションを上げて業務に取りかかり、それなりの実績を残して終了。
さてじゃあどこに行きましょうか、と辺りを見回していると何やら見知った顔が近付いてくる。
愛用バックから眼鏡を取り出してよく見るとK男さんだった。

なんでいるんだよ…なんて一気にテンションががた落ちし、じゃあ行きますかと足を進める。
2人が談笑してるのを後ろでボケーッと見ながら某居酒屋に到着。
多少賑わってはいるものの、平日というのもあってかちらほらと席が空いていた。

まぁ飲んだら楽しんだもの勝ちだろうと並々と注がれたビールを半分まで飲み、つまみを口に放り投げながらおとなしくしていた。
酔いが回ってきて正常な思考が出来なくなってくる。
あぁもう色々考えんのやめよう面倒だし。
そう思ってからは2人の談笑に突っ込みを入れたりくだらない話に爆笑しながらお酒を煽った。

3人でいい感じに酔っ払うと、ぽつりとG男さんがカラオケに行きたいなぁとぼやいた。
それに乗っかってじゃあ行きましょうか、なんて言ったらよほど嬉しかったのかG男さんは鼻歌をしながら足取りを軽くした。
いざカラオケに到着し、席に座ると3人共年代層が違うせいか皆でジェネレーションギャップを感じながらも各自楽しんだ。
G男さんの振り付けに笑い、K男さんのかなり上手い歌声で余計に楽しくなった。
私が歌う曲はマイナーなせいかあんまり盛り上がらなくてちょっとだけ落ち込んだ。
これぞジェネレーションギャップ。

終電が近くなり、方向的にG男さんとはその場で別れ、K男さんと途中まで一緒に帰る事になった。
お互い酔っ払っていたのもあり話は弾み、楽しみながらも乗り換え駅に到着。
そのままお疲れ様でした、と別れようとするとK男さんはまぁまぁ、と行ってK男さん宅へと向かう電車に乗り込んだ。
もう一件はしごしようなんて言われもう吐きますよーなんて笑いながらもそのままついていく私。

K男さん宅の最寄り駅に着くと、お互いもう疲れ果ててしまっていたのでそのままK男さん宅で寝る事にした。
途中で水を飲みながらもまだ体は火照っており、深夜の風がちょうど良かった。

フラフラしながらもK男さん宅に到着して私はソファ、K男さんは布団に倒れ込む。
楽しかった余韻を噛み締めつつうとうとしているとふいにK男さんが起き上がった。

「そういやさ」

「はい」

「なんで付き合えないの?」

酔っ払って頭が回らず、まぁいっかーなんて呟きながら理由を話した。

ちょっとした事があって恋人らしい事が出来ない。
色々悩むのが嫌だ。
1人でいても楽しいから恋人なんていらない。

「あと、もしK男さんと付き合ってもまた離れられたら嫌ですしねー」

なんて笑いながら言うと、そうか、とだけ吐き出すようにK男さんは言いそのまま眠りについた。

翌朝。
ズキズキする頭と気持ち悪さに目覚めてしまい、空っぽの胃から何かが出ないかとトイレに閉じこもる。
一通りすっきりさせてから出ると、K男さんも起きていた。

のろのろと化粧をして帰る準備を整える。
そこから修羅場になった。

昨晩、K男さんはそこまで酔っ払っておらず私が断った理由について色々と考えたようだ。
寝起きが悪く、二日酔いになっている朝からなんでこんな事話さないといけないんだと若干イラつきつつもなんで恋人にならないのか、再度説明をした。

途中でそれでも食い下がらなかったので私はつい感情的になってしまった。

セックスもキスもしたくない。もう傷付くのはたくさんだ。トラウマが酷くなったらそれこそもう死ぬしかない。せっかくここまで普通に近付いたのに、また努力が水の泡になるのはごめんだ。
そもそも最初に拒絶したのはK男さんなんだからそのまま離れれば良かった話じゃないか。
こうやってまた会うようになったのも結局仕事でこき使いたかっただけなんでしょ?
まだ私を利用をしたいの?私はK男さんのそういう所が嫌いだ。
どっちにしろまた利用価値無くなったらどっかいくんでしょ。
それとも体?もう何年もやってないんだっけ。若い女がこんな所にいたらそりゃたまっちゃうよねー
そんなに利用したいなら子供でも引き取って奴隷にしたらいいんじゃないの。
K男さんなんて大っ嫌い。もう関わらないから。

泣きながら怒鳴った。
半分本当で半分嘘の気持ち。
言ってから後悔したものの、呼吸を荒くしながら荷物をまとめるとK男さんは罰が悪そうな顔をしてそのまま何も言わなかった。

仕事は入らず、水商売だけやっていた私は完全に昼夜逆転した日を送っていた。
K男さんの会社に入る前の生活に戻っただけだったので、ちらほら娯楽を楽しみつつお客様とお喋りして、お金を貰う。
そんな日々を送っている中、一つの着信が入った。

G男さんだった。
最近顔を合わせて無かったので飲みのお誘いかなーなんて思い、寝ぼけた声で携帯を耳に当てる。

「K男がいなくなった。心当たり無い?」

頭が真っ白になった。
何も言えずにいると、G男さんはそのまま続けた。

聞くと、誰よりも早く会社に来てるK男さんなのにいない。
とっくに出勤時間は過ぎて仕事用とプライベート用の携帯に連絡したものの、一切連絡が取れずにいる。
家にも行ったけどいなかった。

パニックになって何も言えずにいるとG男さんは冗談まじりに言った。

「もしかしたら死んでたりしてなぁ、ははっ」

一気に頭に血が上ってしまい冗談でもやめてください、と怒鳴ってしまった。
謝罪を受けると冷静になってきて私も謝り、ひとまず私からも連絡を取ってみるということで電話を切る。
電話帳からK男さんを見つけ出して通話ボタンを押すが、聞き慣れたアナウンスが流れるだけで繋がる事は無かった。

K男さんが行く場所。仲が良い友人。
思い浮かぶ限りに連絡をしたものの、K男さんの行方を知ってる人は一切いなかった。

G男に自分も連絡をとれなかった事を告げて色々と考える。
どこに行ったんだろうか。まさか本当に命を…
なんて考えてしまい、泣きそうになった。
悩んでる事も聞かなかったし、辛かった事も聞いたことがない。
私はK男さんを何も知らない。

それから20歳の誕生日がきた。
派遣と水商売をやりつつ、ダラけた日々を送っている。
K男さんとは連絡が取れなかったが、一方的に送れていたメールがエラーで返ってきたのでメアド変更をしてどっかで生きてると思う。
探す術が無くなったからもう出来る事は無い。

そして現在に至ります。

K男さんのことはちょくちょく思い出したりもするし、仕事の場所によってはK男さんの最寄り駅に近かったりして家まで行こうとか考えたりもする。
まだ好きなのかもしれないし、ただの情かもしれない。
それでも私の中ではもう終わった事として区切りをつけはじめてる。

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